訴訟代理人の報酬の計算方法 ~経済的利益ってなんですか?~

 

 

こんにちは。司法書士の須永みわこです。

千葉県松戸市で司法書士事務所を開業しています。

裁判関係業務をメインとしている、司法書士では珍しい事務所です。

 

さて、前回は、本人訴訟の報酬についてお伝えしました。

本人訴訟の場合の報酬は、シンプルなものでした。

今回は、通常訴訟の場合の代理人としての報酬についてお話します。

 

通常訴訟の場合、司法書士は「代理人」として依頼者の方を代理した立場で行動します。

依頼者の方を代理して、書面を提出し、法廷に出席したり、裁判所とやり取りを行います。

ですから、報酬の対象となる行為が本人訴訟の場合よりも、範囲が広くなる(=多くなる)というのは、お分かりになると思います。

 

訴訟代理の場合、大きく分けて以下の3点が費用・報酬となります。

①   着手金

②   実費

③   報酬(又は成功報酬)

 

①の着手金とは専門家に事件を依頼した段階で支払うもので、事件の結果に関係なく、我々が手続きを進めるために着手時に支払ういわばファイトマネーです。報酬とは別で、手付ではありません。

途中で契約を解除しても、着手金は一般的に戻ってきません。もちろん、それぞれの案件の事情によるものはありますので、その辺は話し合いになると思われます。

 

また、着手金は何度も支払うことがあります。

というのも、例えば離婚の場合、まずは相手方との交渉から開始し、話し合いが決裂すると調停、それでもまとまらない場合は、訴訟と段階を踏んで進むことになります。

交渉→調停→訴訟と、段階に応じて着手金を求められることもあります。

通常の着手金よりも減額されるようですが、最初に確認しておく必要がありますね。

 

②の実費については、裁判所に訴訟を提起する際に収める印紙代と郵便切手代、交通費や出張費用(日当)、書類取得費用等があります。

印紙代は、申立手数料といいまして、裁判所のHPに記載がありますが、訴訟の目的物の価額(訴額といいます)に比例して多くなります。

郵便切手は、大体6000円くらいで、裁判所によって「84円×5枚、94円×〇枚、5円×〇枚」などの切手の組み合わせを納めるようになっています。

この組合せが裁判所により微妙に異なるので、HPまたは電話で確認をします。

また、東京地裁などでは、裁判所の地下の売店で予め組合せ切手が販売されているのですが、地方(といっても千葉なども)では、郵便局に行って「84円が〇枚、10円が〇枚、5円が〇枚・・・」と購入します。

これが地味に面倒です・・・笑。

実は、裁判ってすごくアナログなんですよね。

料金だけ払って、書記官が切手買って、各部でストックしておけばいいじゃん?!と思うのですが、裁判所は管理が事件毎になっており、使用しなかった切手は返還されるので、どうやらそうもいかないようです。

また、夕方4時半過ぎると、大きな裁判所の郵便局は、特別送達やら書留やらの書類を持ち込む書記官の長蛇の列ができます。

郵便手続効率化のために、料金分の切手をきっちり貼れるよう、細かい額の切手を納付させるのですね。

 

この印紙と郵便切手は、訴訟を提起するほう(原告)が納めます。

郵便切手は、被告への訴状の送達や、その他の書類の送達などに使用されます。

「訴訟を提起する方が費用は負担しなさい」という考え方なんですね。

(原告勝訴の場合、訴訟費用として後日回収することが可能です)

 

③についての説明の前に・・・・。

①の着手金と③の実費は、どうやって計算するのでしょうか?

そもそも、何を基準にしているのでしょうか?

 

よく司法書士や弁護士の方のHPには「経済的利益」という言葉が出てくると思います。

「経済的利益」というのは、簡単に申し上げると、訴訟等によって、最終的に獲得又は減額した権利利益の合計金額をいいます。

2パターンあります。

 

請求する方と請求される方です。

請求する方が、300万円の支払を請求して200万円の支払いを受けたならば

経済的利益の額は200万円です。

他方、請求を受けた側は、300万円の支払いを請求されて200万円の支払をした場合、差額の100万円について請求を免れて利益を得たと考えるため、経済的利益の額は100万円です。

 

金銭の請求は、分かりやすいのですが、そうでない場合は、それぞれの計算方法があります。

建物明け渡しなどは、そのマンションや家屋の価額を基に得られた経済的利益を計算します。
そのときh、マンション(家屋)の建物部分の時価の2分の1と敷地部分の時価の3分の1を合算したものが、得られた経済的利益になります。

 

また、離婚請求などは、金銭に換算できないので、各法律家により着手金の額の計算方法が異なっています。

 

 

なんだか、思ったよりもご説明することが多く、長くなってしまいました。

でも、まだまだご説明は足りないのです!!

今日はこの辺で切り上げ、続きは次回に書きたいと思いますニコニコ