成功報酬の考え方と報酬の基準について ~各先生によってまちまちです~
こんにちは。司法書士の須永みわこです。
千葉県松戸市で司法書士事務所を開業しています。
裁判関係業務をメインとしている、司法書士では珍しい事務所です。
訴訟代理の報酬についての続きです。
経済的利益の部分までお話しました。
経済的利益って、私も事件によっては報酬の基準にはしていますが、分かりにくいんですよね。
そもそも、それを報酬の基準にすると、事件によっては
というのも、当方が請求する側で、相手方から金銭の支払いを受ける場合でも、色々なケースがありますよね。
例えば
1 明らかに当方に利があり、所謂難しい案件でもなく、請求金額は多額。しかも相手方から確実に支払を受けられる場合。
2 明らかに当方が不利な案件で、請求金額が少額。しかも相手方が支払いをしないと争っている(または相手方に財産がない)場合で、長期化しそうなケース。
では、法律家の負担が全く異なります。
上記の両ケースについても、経済的利益のみを基準にすると、1については、当方はウハウハですが、2については勘弁して欲しい、ということになります。
どの事件に当たるかは運次第なので、天に祈るしかないのですが、2のようなケースの事件ばかりだと、私の生活も相当苦しくなってきます・・・・。
ただ、事件によっては、当初の見込みと全く外れて進むこともあります。
また、請求金額が少ないからといって、事件自体の興味深さ、やりがいというのは別です。
2のようなケースの事件で、経済的利益を基準にすると、着手金が少額で、報酬をいただけないこともあります。
こういった場合は、ご依頼をいただけばいただくほど赤字になってしまうので、経済的利益を一応の目安として、それ以外にも事件の難易度や期日の回数などを基準として、報酬を算出する先生は多いようです。
訴訟代理にかかる費用・報酬として
① 着手金
② 実費
③ 報酬金
の3種類があり、①と②については前回お話しました。
今日は、③の報酬金についてお話します。
報酬金は「成功報酬」とよばれ、事件の解決が成功した場合(当方が勝訴した場合)に発生するものです。
成功報酬の額は、事件の成功度合いによって左右されます。
裁判ではこちらの請求が100%認められる(全面勝訴)か、全く認められない(完全敗訴)か、のどちらかしかないわけではありません。
たとえば、200万円の支払を求めて裁判を起こしたものの、そのうち50万円についてはすでに支払済みだったと判断され残額の150万円の支払を命じる判決が出ることもあります。これを一部勝訴判決と呼びます。
この一部勝訴判決の場合、判決で命じられた金額が経済的利益の額になります。上の例であれば150万円です。
この150万円に一定のパーセンテージをかけて成功報酬が算定されることになります。
成功報酬には、大体の相場があります。
それは、弁護士会の旧報酬規程に基づくものです。
ただ、金銭換算しにくい事件の成功報酬については、各法律家によって成功報酬の基準を設けている方が多いので、注意が必要です。
例えば、離婚事件や、解雇無効を求める事件などの場合です。
また、成功報酬の発生条件が法律家によって異なる場合があります。
例えば、訴訟にて請求が認められ、判決で勝訴したものの、相手が支払ってくれない場合、回収手続きをする必要が出てきます。
判決で勝訴したことを「成功」と考え、判決で明示された金額を「経済的利益の額」と捉えるならば、判決が確定した時点で成功報酬が発生します。
しかし、金銭を回収できなければ、判決はまさに「絵にかいた餅」です。
一方、もし成功報酬を実際の回収金額によって算定する契約で弁護士に依頼すれば相手方に資力がないといった理由で回収額が0だった場合、成功報酬も0円ということになります。当然ながらこの違いは非常に大きいといえるでしょう。
最近は、着手金をいただかず、完全成功報酬制を取り入れている先生も多いようです。
司法書士の場合も、着手金は少額(5万円以内)で、最終的に成功だったら成功報酬、不成功でも一定の報酬をいただく、というスタイルを多くみかけます。
ちなみに私も上記の方法を採用しています。
報酬については、次回も続きます!
次回はもっと掘り下げて「報酬は値切れるのか?」について書きたいと思います。
お楽しみに![]()