ノームコアが10年ぶりに再燃?という記事です。
ノームコアとは、normal+coreを掛け合わせたファッション造語で、
簡単に言ってしまえば、ロゴや装飾を極力排除して超シンプルな装いをすることです。
当時で言うと、男性なら黒のブルゾンやマウンテンパーカに無地パンツ、
足元は白いスニーカー、背中には黒のバックパックか斜め掛けのバッグ。
街に溶け込むような、目立たず都会的な格好です。
始めは感度の高いファッショニスタを中心に、ファッションを楽しむ中で広がっていった
この概念ですが、次第に「何も考えなくていい」「何着も持たなくていい」といった
思考と結びつき、ファッションに関心の高くない人も真似するようになり、やがて廃れました。
丁度世間では「断捨離」ブームであったり、持たざる者がカッコいいみたいな風潮がある時期でした。
その反動+SNS全盛時代の到来により、「ロゴドン」「オーバーサイズ」「カラフル」
などが流行しました。若い人には良いかもしれませんが、それなりの年齢の人には厳しいと感じました。
特にテレビなんかを観ていると、ベテランの芸人さんがロゴドンオーバーサイズの服を着せられていて
いい歳してこれはないだろ、、という感じでした。
すごく嫌な言い方ですけど、東アジア人のダサい着こなしに、日本人が寄って行ったような感覚があります。
その反動もあってか、今度はクワイエットラグジュアリーという概念が俄かに注目されてきています。
記事によると・・・
クワイエットラグジュアリーとは
クワイエットラグジュアリーは、その名の通り「沈黙する(または静かな)ラグジュアリースタイル」のこと。つまり、一見高級なものだとわからないけれど、仕立てや素材の良さで着る人を引き立てる装いを指します。少し前のトレンドに「ロゴドン」と呼ばれたブランド名がデカデカとあしらわれたファッションがありましたが、クワイエットラグジュアリーはロゴドンの対極に位置するもの。ブランドロゴやモチーフを押し出さず極めて控えめ。しかしクラス感の漂うスタイルこそがクワイエットラグジュアリーなのです。
つまり、ミニマルなデザインを好むのはノームコア同様ですが、
それに加えて素材や仕立ての良さなどを重視するといった考え方ということです。
華美な装飾や特徴的なデザインなどは避け、あくまでもミニマルでそして高級感のある装いが
クワイエットラグジュアリーの目指すところです。
そのために、シルバーアクセサリーなどは取り入れても良いとのことで、
ここがノームコアとの違いかもしれません。
私は2000年代後半のラフシモンズがデザインしていたジルサンダーのレディースが
一番好きなので、クワイエットラグジュアリーの考え方も割と好きです。
体よく高級品を買わせようとしているアパレル企業側の意向も見え隠れしますが、
思考停止のロゴドン服が廃れてくれるのは良い事だと思います。
クワイエットラグジュアリーの筆頭、ジルサンダーもロゴドンに汚染されていますね・・・