三時間を過ぎても、まだこの支度が終わる様子無く、ギュンターがため息を付き捲りながら、召使いの差し出すサンドイッチと飲み物を受け取り、やけくそのように喉に流し込んだ。
オーガスタスが、髪を蒸した布でぐるぐる巻きにされながら、務めて丁寧に尋ねた。
「いつになったら衣服に辿り着くのか、知りたいんだが」
女性はきびきびと告げた。
「まだ、爪のお手入れをされないと。手と、当然足も、させて頂きます」
オーガスタスが、思わず俯いた。
ギュンターはサンドイッチを取り上げられると寝椅子に横に成る様言われ、腰に一枚布を巻かれただけの姿で仕方なくそこに寝転び、背に香油を塗られ触られ巻くられながら、女性が場所を陣取り、争うのを、大人しく我慢していた。
「まあ・・・本当にお美しい筋肉ですわ!」
「あなた、手を出さないでよ!」
ディングレーがギュンターの隣の寝椅子に手を引かれ、上着に手を掛けられて脱がされかけて、怒鳴った。
「・・・俺にもあれを、やる気か?」
当然ですわ。と上着に手を掛けた女中に微笑まれ、思わず怒鳴った。
「アイリスを、呼んでくれ!」
ゼイブンが、爪をぴかぴかに磨かれながら、唸った。
「無駄な抵抗は、するだけ疲れるぞ」
ローフィスも顔をクリームだらけにされ、触られ巻くって頷いた。
「死んだ、ふりしとけ」
ディングレーはもう、噴火しそうにわなわな震えていたが、とうとう数十本の女中の手で衣服を剥がれて寝椅子に沈められ、観念した。
つづく。
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