アースルーリンド外伝。テテュス編。『幼い頃』 9 | 「アースルーリンドの騎士」

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オリジナル  で ファンタジー の BL系小説。
そしてオリジナルのイラストブログ。
ストーリーは完全オリジナルのキャラ突っ走り型冒険ファンタジーです。
時折下ネタ、BLネタ入るので、年少の方はお控え願います。

 暫くした後だった。デニーの母さんが、食堂の扉をバタン・・・!と開けた。
目を見開き、口を開けたまま。
「・・・・・・・・・・・・」
みんなかたずを飲んで言葉を待ったが、母さんはそのままだった。
ロッテンが耐えきれずにとうとう、叫んだ。
「デニーは?!」
母さんはその問いを、待ってたように叫んだ。
「目を、開けたわ!」一斉だった。戸口に居る彼女を押しのけるように子供の集団が、駆け抜けて行ったのは。
テテュスは通り過ぎ様、デニーの母さんを、そっと見た。彼女は屈みその手は、テテュスをくるんだ。
感謝の、代わりのように。あんまり暖かくて気持ちよくて、テテュスは目が、潤んだ。
そっと見上げると彼女の目も潤んでいて、明るい青い瞳が、微笑んでいた。
テテュスもそっと、微笑み返した。

つづく。