男子マラソンの中本選手の5位入賞。
男子リレーの6位入賞で幕を閉じた世界陸上。
日本選手団の目標は、1メダル、5入賞。
それを達成した日本代表チームは、
笑顔の帰国となったと思います。
日本でテレビをご覧になっていた方も
大変盛り上がった大会だったという印象があると思います。
でも、実際には、今回は、メダル&入賞共に
もっと多く獲得できるチャンスがありました。
日本チームに勢いをつけた女子マラソン。
福士選手が3位、木崎選手が4位と
久しぶりに日本マラソン界に明るい光が差しました。
野口選手は、残念でしたが、それも想定内のことです。
野口選手に復活復活とプレッシャーを掛け続けた
テレビ局にも問題はありますが、
3人が3人、ベストコンディションでスタートラインに
立てるかといえば、それは難しいことです。
メダルや上位入賞を狙えば狙うほど、
故障などのリスクは高くなるのは当然のことです。
5人の枠を3人にした時点で、
こうなることは予想できました。
それだけ、選手ひとりひとりにプレッシャーが
掛かってくるのは、安易に想像できます。
今回、ロシアで開催された大会ですが、
ロシアの強豪選手たちが、出場しなかったことも
日本人選手には、好材料でした。
実は、今回の大会は、
複数メダル、もしくは、複数入賞を狙える
絶好のチャンスだったのです。
3位の福士選手の記録が、2時間27分台、
4位の木崎選手は、2時間31分台です。
5人の枠をすべて使っていれば、
3人、もしくは、4人の入賞も可能な大会でした。
なぜなら、今回選ばれなかった選手の持ち味が
「経験と粘り」だったからです。
4番手、5番手の選手を選ばなかった理由は
なんだったのでしょうか。
「高速レースに対応できない?」
「世界のトップレベルのレース展開についていけない?」
その見解は、正しかったのでしょうか?
気象条件や出場選手などから、今回のレース展開は
安易に予想できたはずです。
その証拠に、優勝したキプラガト選手の代理人は、
今回のレース展開をかなり前から予想していて、
キプラガト選手が、「勝つレースに徹する」ことを
事前に私に話していたほどです。
つまり、2時間21分や22分の高速レースにはならないことは
事前に分かっていたのです。
大いに盛り上がった女子マラソンですが、
本当は、複数入賞を獲り逃がした
最も勿体ない種目であったのです。
あと、1つ、もしくは、2つ入賞していたら
女子マラソンが、再び世界と戦える
大きな弾みをつけるきっかけになったことは
マラソンの専門家なら、安易に分かるはずです。
マラソンは、個人種目ですが、
ナショナルチームとして戦う世界大会では
チームの戦略が試される大会でもあることを
再確認できた大会であったのも事実です。