褒めて伸ばすは、学習面でも運動面でも
能力を伸ばす際には、必要なことと言われ
その褒め方のマニュアル本まで出ている程です。
褒めて伸ばす効果については
ドーパミンが影響していると言われ
下記のような説明がされています。
~~~
モノアミン系と呼ばれる脳神経伝達物質のひとつであるドーパミンには、側坐核を舞台として、生体にとって良い行動をプラス評価して学習・記憶させる作用がある。
そもそも人は何か成功したり、達成したりすると脳の中でドーパミンという喜びや快感を生み出す物質が放出されます。それが多ければ多いほどその直前にした行動を記憶し、また繰り返したくなると考えられています。
たとえば子どもが問題の答えを見つけると、ドーパミンが放出され、また問題を解きたくなります。
最新の脳科学の研究では、人に教えられた場合よりも、自分で考え答えを見つけたほうがより多くのドーパミンが放出されると考えられています。
つまり、自発的な行動の方が喜びも大きく記憶へも強く刻まれ学習が効果的だというわけです。
~~~
中学生や高校生を指導する先生方
特にスポーツの名門校の先生方は
今でも生徒を怒鳴り散らして
徹底的に厳しく指導しているのが現状です。
ニコニコ笑って、「今日も頑張ったなぁ」
なんて言っている指導者は、一人もいません。
学習面でも同じでしょう。
ただ子供をおだてて勉強させる
学習塾や進学校はありません。
カリキュラム的にも、かなりハードで
厳しい指導をされています。
確かに初期の段階では、
褒められることが嬉しくて
頑張る子供(生徒)は多いです。
しかし次のステップに上がる際に、
自分のライバルが現れた時、
ライバルとの競争がプレッシャーになったり
負けることが嫌で諦めたりする場合が
多いのも事実です。
統計的に、小学時代に活躍した子や
中学時代に凄いと騒がれた子は、
その上のステージに行くと
プレッシャーを撥ね退ける力がない子が
多いというデータもあります。
では、どんな風に褒めると良くて
褒めない他にはどんな方法があるのでしょうか。
一流のスポーツ選手を育成する際、
褒めるタイミングと怒り方について
こんな指導方法があります。
それは、
大会で良い結果が出た時ほど、
厳しい顔をして声をかけて、
悪い結果が出た時こそ
穏やかな顔で声をかけるというものです。
それは、良い結果を出し
褒めて貰おうと寄ってきた生徒に
冷静に内容を見つめさせ、
反省材料を見つけることによって、
「ここで満足しないで、もっと上を目指す
意欲を沸かせるため」に
まだ限界じゃない、こんなものじゃない、
もっと良い結果を出せるはずだ、
まだ努力が足りないと言う意味を
含んでいるのです。
悪い結果を出した時には、大抵の場合、
なかなか寄ってきません。
ただでさえ、引け目を感じている生徒には
全てを受け止めてあげる大きな気持ちを込めて
出来るだけ穏やかな表情で接することで
失敗したことがトラウマにならなくなります。
結果が悪かった時に、怒ると
子供は、それがトラウマとなり
怒られないようにすることばかりに
気が入ってしまいます。
まずは、落ち着いた精神状態にしてから
反省点を話すことで、失敗を素直に認め
もう一度頑張ってみようという気になります。
スポーツでも勉強でもそうですが
自発的に自分の可能性を求めて努力出来る子は
何を言われても頑張れる。
でも、褒められることを目的としている子は
結果が良かった時だけ寄ってきて、
悪かった時には、寄ってこない傾向があります。
つまり褒められないなら意味がないと思い
努力することの意味を履き違えてしまうのです。
誰の為に頑張るのか。
何のためにやっているのか。
目標を達成したら次に何を目指すのか。
負けた時に、素直に負けを認められなかったり
ふて腐れてしまうのは、
「褒められる」ことを、
はき違えて成長してしまったお子さんに
多く見られる傾向です。
高橋尚子さんは、
褒められることで金メダルを獲得したと
多くの皆さんが思われていると思います。
確かに練習では沢山褒められて
力をつけた部分もあります。
しかし、現実には、
多くの教え子の中で、誰よりも一番厳しく
「人としてのしつけ」を指導されたことが
金メダルを獲得する要因になっているのは
余り知られていない事実です。
「褒めて伸ばす」とは、
技術や能力を褒めるのではなく
人間性を褒めることなのかもしれません。
