(・・・・つづきです。)
KK様邸の外構工事は、全て完成させた外構工事ではなく、8割ほど完成した段階で
お引渡しをしたのでした。
残りの2割の工事は、
「親父の仕事として、残しておいてください。」
と、KK様がおっしゃったので、アプローチと花壇を、ぜひ、お父様に、つくっていただこう!
ということになったのでした。
先日、KK様邸に伺った時に、アプローチも花壇もきれいに完成していました。
「あ、そういえば、お父様、この前、KKさんの所に行ってアプローチと花壇見ましたよ。
なかなか、よかったですよ、器用ですね。」
「いやあ。ちょっと失敗したんだよ。わはは。」
そんな話をしているうちに、世間話になり、興味深いお話を伺いました。
「喫茶店・・・とかで、夜を過ごして日雇いの仕事してる人・・・TVとかでよく見るけど、
あんな人、本当にいるのかなあと思っていたら、うちの会社に、この前、初めてそういう人が
来たんだわ・・・・その人は、喫茶店ではなくホテル暮らしだと言ってたけど・・・・。」
と、お父様が、生まれて初めて身近で見たワーキングプアの若者の話をしてくれました。
「関東出身の40才の人なんだけど、C央大学出た後、いろいろな仕事転々としてきたらしくて、
話してみると、とにかく変わっとるんだわ。」
「か・・・・変わっとる??」
「変わっとるんだわ・・・・まず、へ理屈が多い。」
「へ理屈ですか・・・・。」
「仕事は、チームワークが大事でしょう?ああいう人がいると、チームワークが保てなくて、
よくないなあ・・・・。」
「そうですか・・・・。結局、一つの仕事、長続きしない人って、なんか問題ありますね。」
「そうそう!あるある!」
「普通、仕事って、最初の5年くらいは、まともな仕事できなくて、はっきり言ってしまえば、
お勉強の期間ですよね。
お金を払って、学費を払って、勉強するところを、企業は、新人に、給料を出して、勉強させて
くれてるわけですから・・・・最初の数年は。
ですから、ようやく仕事ができるようになった5年目からは、今度は、企業に恩返しするつもりで、
バリバリ仕事をするのが常識だと思うんですけど・・・・。
それを数年でやめてしまって、あっち行ったり、こっち行ったりではねえ・・・・。」
と、一応、経営者である私の個人的なボヤキを、つぶやくと、お父様は、
「そう!その通り!
」
と、激しく、同意してくださったのであった・・・・ぼ・・・ボヤキだったんですけど・・・・。
さらにお父様は、笑いながら、
「あの人達の世界でも、格差があるらしいんだわ。
喫茶店(ネットカフェのこと)暮らしの人より、ホテル暮らしの人の方が、格が上!
・・・・と、その人は自慢しとったよ。
でも、うちの会社の人間は、『ホテル暮らしの人間なんて雇えんわ。』と、断っていたけどね。」
私は、ワーキングプアの人は、企業サイドの人件費削減政策の犠牲だと思っていた。
一度も契約社員を採用したことがない当社としては、
「正規雇用を避ける企業は、けしからん!」
「ウチのようなところだって正規なのに、大手だったら、余裕だろ!」
と、思っていましたが、ワーキングプアは企業側だけに問題があるわけではないことが
わかった貴重なお話でした・・・・。