この後、某様のお宅へうかがうことになっているのですが、
少し時間があるので、今のうちにブログをアップしておこうと
ふと思い、パソコンに向かっております。
今日、分譲予定地の購入にあたり、名古屋の地主さんの
ところへ売買契約を行うために伺ったのですが、
その行き帰りに、仲介をしてくださった某不動産会社の
社長様が興味深いお話をしてくださった。
『土地を買って好きなハウスメーカーで家を建てよう!』
と、考えられていらっしゃる若い方には大いに参考に
していただけるのでは?と思い、不動産業界では常識でも、
一般の方には公表されない門外不出の土地話を、
お話したいと思います。
今回の不動産会社さんだけでなく、他の不動産会社さんも
皆さん同じことをおっしゃるのですが、まず、
「いい土地があっても、簡単には表に出さん!」
という大原則。そして・・・・。
「お客様が不動産会社や土地を選ぶように、不動産会社も
お客様を選ぶ!」
という事実。そして極めつけは、
「契約した方はお客様だが、
契約前の段階の人は、タダの他人。」
と、不動産屋さんは、頭から、考えているということ。
不動産会社さんが、地主さんから、「売り地」を調達するのは、
大変、時間と労力がかかるそうです。
「こんにちは、お元気ですか?」
と、手土産などを持参しながら、何度も、何度も、地主さんの
元に通うこと数年。
少しづつ、地主さんの信用を得るためにさらに数年・・・。
そして、ようやく、
「○○さん、今度、・・・の土地処分しようと思うんだけど、売って
いただけるかなあ?」
と、お願いしていただけるまで、早くて2年。
一般的には5年以上の年月がかかるそうです。
こんな思いをして、ようやく仲介を依頼された土地を、ひょっこり、
店舗に現れた、始めてみるお客様に紹介するわけありませんよね。
ひとたび紹介すれば、物件情報は、口の軽いお客様を通じ、
あっという間に世間に知れ渡る・・・・。
他の不動産会社さんの耳にも当然入る。
横槍も入る。
土地取引というビジネスはパーであります。
最近は、インターネットなどを利用して、不動産会社のホームページ
にアクセスし、メールなどで気軽に、自分の顔も見せずに、
「土地探して欲しい」などと問い合わせてくるお客様も多いですが、
この手のお客様には、
「残った売り地」
「なかなか売れない売り地」
の情報を送っておけ!・・・という仕組みになっているようです。
ある町の誰もが住みたくなる人気エリア。
駅に近く、学校も、スーパーも近く、静かな南向きの土地。
「探してるんですけど・・・・。」というお客様の数、
おそらく100組以上は軽くいらっしゃるでしょう。
そんなエリアで、一年に一回出るか出ないかの土地を、
一般の方が購入するのは、何年待っても不可能でしょう。
その結果、どうしても便利さを優先される方は、マンション購入
になり、あくまで待つ!という方は、今のままの賃貸生活が、
延々と続く・・・ということになってしまいます。
私たちは、よく、不動産会社さんからこう、言われます。
「一般のお客様は後回しですね。
まずは、分譲会社さんに土地を出します。」
「一般の方は決断が遅いですけど、分譲会社さんは、
決断が早いですから。」
「分譲会社さんは、現実的な土地相場を知っていますから、
よい土地はちゃんと購入されますが、一般のお客様は、
相場がわかっていませんから、よい土地でもあれこれ、
文句ばかり言って購入されません。
このお客様のわがままにお付き合いするのは、はっきり言って
時間の無駄です。」
個人的に思うのですが、100の売り地が存在するとすれば、
物件情報として一般に出回っている土地は50くらいでは
ないかと思います。
この50の情報は、どの不動産会社さんでも入手できる情報、
つまり・・・・なかなか売れない「売り地」であって、
残りの50の土地が、よい土地なんだと思います。
しかし、これらの情報は、そのほとんどが、表に出る前に、
人知れずあっという間に取引されている・・・というのが、
現実のようです。
よいほうの50の土地を、一般の方が購入するためには、
不動産会社さんから「よいお客さん」と思っていただけるような、
関係を普段から、つくるしかないと思われます。
一般のお客様に比べて、土地を出してもらいやすい私たち
分譲会社だって、見ず知らずの不動産会社に飛び込んだら、
全く相手にしてもらえません。
人間関係が第一なのです。
俺は客だ!客だから偉い!
と、思っていても、不動産会社さんから見れば、アカの他人。
「この人にいい土地を出してあげよう!」と、
不動産会社さんから、思っていただけるようになるためには、
お客様自身の努力も必要です。
ライバルが異常に多い世界ですから・・・。
土地を探している人や業者さんは、陰で努力をしているのです。