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病院へ着くと、すぐに小林さんは処置室へと
運ばれて行った。
私はひと通り検査が終わるまで待合室でひたすら
待つことになる。
この時おそらく深夜1時をまわっていたであろう。
冬の待合室は寒い。孤独。そして眠い。
検査の度に小林さんはストレッチャーに乗せられた
まま、私の前を通り過ぎていった。
看護師さんが小林さんに
「大家さん優しくて良かったね〜」と言っている
声が聞こえた。
何て答えるのかと聞き耳を立てていると
「優しいよ〜」と答えていた。
でしょうよ
1時間半ほど経っただろうか。
救急隊の方から、まだ検査中だということと
検査が終わり次第医師から説明があるという
話があった。
そしてその後、救急隊員達は帰って行った。
え、帰った?
…ということは?
もしかしたら異常がなくて帰されるのかも
という不安にかられた。
異常がない事はいいことだが…
誰が面倒を…
急いで母に連絡し、この状況だと帰らされるかも
しれないと伝えた。
そして母に、連帯保証人になっている妹さんに
連絡して今の状況を伝えてもらうようお願いした。
つづく