固定資産税は土地や家屋などの資産価値に応じて課税されるものであり、安定的な税収が確保できることから地方自治体の重要な財源と位置付けられている。
土地の場合は山村などを除き、多くの自治体で固定資産税路線価を使用して評価額を出し、各土地の税額が決まる。
固定資産税路線価は概ね地価公示の7割を目途に設定されることになっている。つまり、固定資産税路線価は地価の上昇と連動する形で上昇する。私はこの方式が現在の社会情勢に適合しているとは思えないのだ。
というのも、地価が上がろうが国民の年収はほぼ横ばいで可処分所得は減り続けている。つまり国民の懐は厳しいままなのに固定資産税の負担は増えるのだ。収入が限られる年金生活者などには特に厳しいだろう。
地価が上がるということは資産価値が上がるのかと言えば必ずしもそうではない。市場で取引される売買価格と固定資産評価額は乖離することも多い。なにより、土地を転がして稼ぐというよりも、生活を営むために土地を所有している人が大多数だ。そういう人達に地価上昇のメリットは殆どないだろう。むしろ地価が上がったから固定資産税も高くなるというのはいい迷惑だ。
安定した財源の確保は地方自治体にとって極めて重要であることは分かる。だが、国民の立場からすれば、可処分所得は増えないのに税負担が増えるというのは腑に落ちない。だから納税者側の実態も考慮した上で固定資産税の制度を改めるべきではないか。
固定資産税は昭和25年に創設されてから大きな制度の見直しが図られていない。今は右肩上がりの経済成長を続け国民の所得が増えていた時代ではないのだ。制度が実態に合わなくなっている。

















