これまでのあらすじ

 アルプス山脈にある地下帝国ニーベルンゲンの王アルベリッヒとの結婚に、戸惑うラオネ。その不安はラオネだけでなく、ほかの人物たちも同じだった。



鐘の音が夕暮れのアルプス山脈に鳴り響く、

それは結婚式まであと24時間切ったから。

わたしはいよいよ本当に結婚する、

わたしはもうじき18歳、アルベリッヒは28歳との噂、

人類の歴史からみれば、この結婚はおかしい年齢ではない。



ああ、だけど気持ちは不安でいっぱい!

おかしいわね、せっかく一国の王妃になれるというのに!



この、魔法の指輪の契約がどうなるか、指輪を外したらどうなるか、

オーディン神の約束を破ったらわたしは死ぬの?



だいじょうぶ?だいじょうぶ?



・・・・・・ありがとう、天使の小鳥さん。







陛下、それは本当ですか!僕をバチカンに行けと!



我が従弟にしてスタニスラス公爵、この結婚を正当化するために、

ローマ法王の許可が欲しいのだ。



過去のことは水にながそう。

ニーベルンゲンはヨーロッパで唯一非キリスト教圏だが・・・・・・

王家の婚礼に箔をつけたいのだ。



公爵、是非ともお願いだ。

バチカンまでの地下通路の門は開けた。

時間は無い、よろしく頼む。



陛下のご結婚を祝福願い、お受けします。


ありがとう!我が従弟よ!



ふう、これでひとつ問題が片付いた。

最近公爵は我の未来の妻ラオネと接触しすぎていた。

公爵の想い人の娘はあのクリスティーネ伯爵令嬢と知っても、

ひとの心は変わる可能性があるからな。




僕を軟禁状態にして、今度は野に放す、なんて勝手な王様だ。

しかし、これで厳重だった地下通路が解禁になったぞ。

それならば、あの計画が可能になる!






ラオネ、今夜が我々最後の独身の夜だ。

なんだか浮かない様子だな、おかしいな。




そうか!魔法の指輪のことか!

それならば、我についてゆけ、対策を見せようぞ。



アルベリッヒ、どこへ連れて行くの。


フフフッ、これから秘密を公開するぞ。楽しみにしていろ。








よし、誰もいない。



ここに手紙を置いて、



必ず神が我々を導きます、ラオネ様。それともう一人の救出も。




                          つづく


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