名探偵なぎさの冒険
第12話:校庭の風のメモのなぞ


登場人物
•     なぎさちゃん(小学3年生。名探偵)
•     そらちゃん(空を見上げるのが好きな女の子)
•     ゆうとくん(風の音を聞くのが好き)
•     校庭の先生(自然と遊ぶ達人)

 1. 風にとばされたメモ
ある春の日の昼休み。なぎさちゃんは、そらちゃんと校庭で遊んでいました。
そのとき、風にのって、1枚の紙がふわりと舞い降りてきました。
「なにこれ…?」
紙には、こう書かれていました。

「きみのこと、ちゃんと見てるよ。
 風がつたえてくれるから、だいじょうぶ。」

「だれが書いたんだろう…」
そらちゃんは、じっと紙を見つめました。

 2. なぎさのしらべ
なぎさちゃんは、紙のすみに小さな印を見つけました。
「“ゆ”って書いてある…これは、ゆうとくんの字かも」
そのとき、ゆうとくんが近づいてきました。
「それ…ぼくが書いたんだ。そらちゃんが、最近元気なかったから」
「でも、直接わたすのは、ちょっとはずかしくて…風にお願いしたんだ」

 3. 先生のヒント
校庭の先生がにっこり言いました。
「風って、見えないけど、ちゃんと動いてる。気持ちも、見えないけど、ちゃんと届くのよ」
「だから、風のメモは、心の手紙なんですね」
なぎさちゃんは、そっとメモをたたみました。

 4. なぎさのまとめ
「なぞはとけたよ。風のメモは、ゆうとくんの“やさしい気持ち”だった」
「風が、気持ちを運んでくれたんだね」
そらちゃんは、ほほえんで言いました。
「わたしも、風にお返事を書いてみようかな」
なぎさちゃんは、空を見上げながら言いました。
「風って、名探偵の仲間かもしれないね」

📘 読解力ワーク(先生・保護者向け)
質問
1.     メモには、どんな言葉が書かれていましたか?
2.     なぎさちゃんは、どうやって送り主を見つけましたか?
3.     ゆうとくんは、なぜ風にメモをまかせたのでしょう?
4.     “風が気持ちを運ぶ”という言葉には、どんな意味があると思いますか?

 

名探偵なぎさの冒険
第11話:理科室の光る石のなぞ


登場人物
•     なぎさちゃん(小学3年生。名探偵)
•     はるかちゃん(石が好きな女の子)
•     たいちくん(理科係。虫と石が得意)
•     理科の先生(自然を愛する語り手)

 1. 光る石?
ある水曜日の理科の時間。はるかちゃんが、理科室の棚でふしぎな石を見つけました。
「ねえ、なぎさちゃん。この石、光ってる気がする…」
「ほんとだ。すこし青くひかってるように見える」
「でも、電気もついてないし、光るはずないよね?」
なぎさちゃんの名探偵スイッチが入りました。

 2. なぎさのしらべ
なぎさちゃんは、石を手に取って、光の角度を変えてみました。
すると、青い光がキラッと反射しました。
「これは…光ってるんじゃなくて、光を返してるんだ!」
たいちくんが言いました。
「それ、蛍石(ほたるいし)っていうんだよ。光をあてると、色が変わることもあるよ」
「じゃあ、“光る”んじゃなくて、“光にこたえる”石なんだね」

 3. 先生のヒント
理科の先生がにっこり言いました。
「蛍石は、光に反応する石。紫外線をあてると、ほんとうに光るように見えることもあるのよ」
「自然って、ふしぎですね」
「そう。石にも、光にこたえる“こころ”があるのかもしれないね」

 4. なぎさのまとめ
「なぞはとけたよ。石が光っていたんじゃなくて、光にこたえていたんだ」
「まるで、やさしい返事みたい」
はるかちゃんは、石をそっと手にのせて言いました。
「この石、名前を“こたえの石”って呼ぼうかな」
なぎさちゃんは、うれしそうにうなずきました。
「自然のなぞも、名探偵の出番だね!」

📘 読解力ワーク(先生・保護者向け)
質問
1.     石が“光っている”ように見えたのはなぜ?
2.     なぎさちゃんは、どんな方法で調べた?
3.     “光にこたえる”という言葉には、どんな意味がある?
4.     はるかちゃんが石に名前をつけた理由は?

名探偵なぎさの冒険 

第10話:保健室のしずかな手紙のなぞ


登場人物
•     なぎさちゃん(小学3年生。名探偵)
•     みくちゃん(最近、元気がない)
•     あきらくん(保健室によく来る男の子)
•     保健の先生(やさしくて、静かな人)

 1. しずかな手紙
ある雨の日の昼休み。なぎさちゃんは、みくちゃんをさがしていました。
「最近、みくちゃん、休み時間になるといなくなるんだよね…」
図書室にも、教室にもいません。
「もしかして…」
なぎさちゃんは、保健室の前で足をとめました。
中をのぞくと、ベッドにみくちゃんがすわっていました。
その手には、白い紙が。

 2. なぎさのしらべ
「みくちゃん、どうしたの?」
「…ううん、ちょっと、つかれちゃって」
みくちゃんは、紙をそっとかくしました。
なぎさちゃんは、保健の先生に聞きました。
「先生、みくちゃん、だいじょうぶですか?」
先生は、やさしくうなずきました。
「この紙、だれかが置いていったの。名前は書いてないけど、みくちゃんに読んでほしかったみたい」

 3. 手紙の中身
みくちゃんは、そっと紙をひらきました。
そこには、こう書いてありました。

「きょうも、がんばってるね。
しんぱいしないで。
あなたのこと、ちゃんと見てるよ。」

みくちゃんの目に、すこしだけ涙がにじみました。
「これ…だれが書いたんだろう」

 4. なぎさのまとめ
なぎさちゃんは、思い出しました。
昨日、あきらくんが、紙とえんぴつを持って、保健室の前で立っていたことを。
「たぶん、あきらくんだと思う。みくちゃんが元気ないの、気づいてたんだよ」
「…ありがとうって、言いたいな」
「じゃあ、今度はみくちゃんが、手紙を書いてみたら?」
みくちゃんは、うなずきました。
「うん、“ありがとう”って、書いてみる」

📘 読解力ワーク(先生・保護者向け)
質問
1.     みくちゃんは、なぜ保健室にいたのでしょうか?
2.     手紙には、どんなことが書かれていましたか?
3.     なぎさちゃんは、どうやって手紙の送り主を考えましたか?
4.     このお話から、どんな気持ちを学びましたか?