トルコ・シリア国境でシリア兵士によるとみられるバス襲撃が発生 | アーディで行こう

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「普通」を意味する便利な言葉、「アーディ」 地元の足として、とことこ走るバスなんかを「アーディ バス」、エジプトではエアコンなし列車を「アーディ」 そんな方法での旅を紹介しましょう。
え、そんなの自分には無理だって? 大丈夫。「アーディ、アーディ」

ロイターが速報し、アルジャジーラEnglishにも掲載されていますが、現地時間21日月曜未明、トルコとシリアとの国境で、ハッジ巡礼から帰国してきたトルコ巡礼者の乗ったバス3台のコンボイに対し、チェックポイントでシリア兵の制服を着た集団が乗客を銃撃したとのことです。

$アーディで行こうロイターの記事ではトルコ東部のジズレCizreという地名が出ていますが、ニュースソースのNTVトルコの映像を確認すると、事件現場は旅行者もよく使うアンタクヤ~アレッポ間のバーブ・アル・ハワ国境(トルコ側名称 Cilvegözü Sınır Kapısı)と思われます。右の写真が2008年のジルヴェギョズ国境ゲート。映像でインタビューを受けている背景と見比べてください。

訂正 銃撃現場はホムス市内のチェックポイントでした。トルコ側まで脱出してインタビューを受けていたようです。訂正します。2011.11.23

アサド政権の退陣を迫る民衆蜂起に対して激しい弾圧をしているシリア政府に対して、トルコの首相エルドアンが先週、シリア北部への電力供給を停止すると圧力をかけたことから両国の緊張は高まっており、ダマスカスにあるトルコ大使館が襲撃され、トルコ側が大使とラタキアの領事を召還する事態になっています。

トルコとシリアは910kmもの長い国境線を持ち、そのほとんどではトルコ兵だけが国境警備をしていシリア兵は常駐していません。トルコ側が越境しての武力行使に出る可能性もありますので(クルド地域では前例あり)、情勢が落ち着くまでは国境付近に近づかないことをお勧めします(ヌサイビン、カルカムシュなど)