ペトラの拠点ワディームーサの安宿 | アーディで行こう

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「普通」を意味する便利な言葉、「アーディ」 地元の足として、とことこ走るバスなんかを「アーディ バス」、エジプトではエアコンなし列車を「アーディ」 そんな方法での旅を紹介しましょう。
え、そんなの自分には無理だって? 大丈夫。「アーディ、アーディ」

ヨルダンが誇る世界遺産、ベトラは広い、そして日中は暑いので、朝早くから遺跡に入り、適当に休憩しながら見ることをお薦めします。
ペトラの拠点、ワディ・ムーサには高級ホテルから安宿までさまざまなホテルがあるので、前泊も簡単。どうしてもこのホテルでなければ、というのでなければ予約する必要もありません。
ここでは、安宿5軒を、部屋写真とともにご紹介しましょう。
ヨルダンでは価格の変動が激しいので、ここでは主に内装や雰囲気の紹介に重点を置いています。1~2JDくらい値段が違ったからといって、目くじらを立てないでくださいね。それより、その時々の適正価格を現地で把握して、ぼったくられないように、あるいは自分に有利な条件を引き出しつつ値下げ交渉し、納得してサービスを受けるという方が、よっぽど建設的です。中東では、「相場はあっても定価はない」のですから。

アーディで行こう-バレンタイン外観アーディで行こう-バレンタインのシングルアーディで行こう-バレンタインツインアーディで行こう-バレンタイン4人部屋ヴァレンタイン・インValentine Inn
今ワディ・ムーサでバックパッカーに最も人気のあるホテルです。メインストリートから住宅街に入った崖の上に建っており、アーディバスで降ろされるドワール(円形交差点)から右手(北側)の坂道を上っていくと路地の入口に看板があります。上り坂なのでやや疲れますが、せいぜい徒歩10分といったところ。外観は右の通りで、外のベドウィンテントで夕食(別料金 4JD)が取れます。ワディ・ムーサには適正価格の安食堂は1軒しかなく、あとはことごとくツーリスティックな値段なので、ホテルで食べるのもいいでしょう。夕食の内容は、客の多い少ないやそのときのメニューであたりはずれがありますが、かなり評判がいいようです。

このホテルが人気なのは、なんといってもドミトリーが安いこと。2009年春でも3JDしかしません。2007年に泊ったときは別棟(写真右のピンクの建物)の2F、1段ベッドがずらりと8つ並ぶ大部屋で、非常にきれいで開放的でした。ただ、そのころでも満床でドミに泊れずという人が出ていたので、2009年には別棟地階(ピンクの手前のベージュの建物)に2室ドミトリーを増加し、併せて2室を2段ベッド化したので、今では雰囲気は一般的なドミといった感じです。内装、清掃ともにレベルは高いです。
本館にはシングル兼ダブル、ツインや3~4人部屋もあります。それぞれの写真は右のとおり。全室シャワー・トイレ、冷蔵庫(ドミに冷蔵庫はない)がついています。ワディ・ムーサとしては最安の料金で部屋もいいので、おススメです。なお、少なくともドミトリーは、温水の出る時間帯が制限されています。
このホテルの場所にはかつてトワィスィーインというホステルで、2003年くらいのロンプラにはレイプ沙汰だの盗難だのが多いと注意喚起されていたホテルだったのですが、今は経営者が変わったのか、心を入れ換えたのか知れませんが、あまりトラブルは聞きません(同業他社にはいろいろ言う人もいます)
オーナーは夫婦で、奥さんはアラブ人嫌い(ヨーロッパ人好き。だいたいがここにアラブ人来ないでしょうが)な感じです。この奥さん、わりと短気で早とちりなので、それだけは注意しましょう。私も、2007年にドミに泊った時、ベッドを空けて部屋の片隅にカバンを一つ置いてあったのですが、それを告げると「なんでチェックアウト時間を守らないの!」ってな感じ。どうやらベッドを空けていない(それによってそのベッドの清掃が滞っている)と勘違いしたようでした。ちゃんと説明すると収まりましたが... 

旅行者が多く、朝食や遺跡ゲートまでの送迎なども時間が決まっていてシステマティックなので、チェックインの際にきっちり確認しましょう。知らないと置いていかれます。また、ここでワディ・ラムのツアーを頼むと、たいていはジダンのベドウィン・メディテーション・キャンプになります。割安です。

$アーディで行こう-ペトラゲート4人部屋ペトラゲート・ホテル Petra Gate Hotel
メインストリートのドワール手前、坂道の崖側にあるホテルです。昔から日本人に人気のホテルで、2004年~07年にはドミトリーが閉鎖されていましたが、その後上の階を改装し、今では2段ベッドのドミトリーが復活しています。朝食付き5JDなので、朝食が欲しい人ならヴァレンタインとほぼ同額になります。ここも全室シャワー・トイレ付きですが、夏期はボイラーをほとんど動かさないので、暑い夕方はともかく、朝シャワーは冷たいです(夜は冷えるので)
部屋に冷蔵庫はありませんが、頼めばロビーの業務用冷蔵庫に置かせてくれます。
下の階にはツイン(ダブル)の部屋が多く、満室ということはほとんどないでしょう。写真はドミの階にあるグループ用の4人部屋で、改装してあるので下の階よりきれいです。崖の谷側にあるので、部屋によっては眺めが素晴らしいです。屋上からも楽しめます。
オーナーのナーセルは、かなりお調子者なので、うまく付き合えばいろいろと便宜を図ってくれます。若い女性だと、うれしそうに遺跡ゲートまで送迎してくれますが、男だと渋るとか、そんな感じです。まあ、彼とも長い付き合いになりますが。レセプショニストは若い兄ちゃんか、最近だとフィリピン人女性がやっていたりします。ホスピタリティにあふれ、働き者のフィリピン人は以前からキリスト教徒の中流家庭でお手伝いさんとして重宝されていたんですが、2009年にはついにホテル従業員に進出しました。アンマンの人気安ホテル、コーダの従業員(清掃員)としても働いていますね。
ヴァレンタインもそうですが、ここもランチパックを作ってくれます。2~3JDしますが、ペトラ遺跡内はなんでも高い(カフェ1杯1JDとか)ので、比較すればずっと安いです。

$アーディで行こう-クレオペトラの外観$アーディで行こう-クレオペトラシングル
クレオペトラ・ホテルCleopetra Hotel
ペトラ・ゲートよりもさらに手前にあるホテルです。といってもドワールから5分もかかりませんが。
階段を上って2階にレセプションとサロンがあります。部屋は写真(右2枚とも)のとおりあたりはずれがありますので、予約せず、実際に目で見て納得できれば泊るというスタンスの方が失敗がないでしょう。
レセプショニストは気のいい若い兄ちゃんで、特に韓国人には人気の宿です。夏はルーフ(屋上)に各安で泊れます。
$アーディで行こう-クレオペトラ2部屋


アーディで行こう-ピースウェイのツインピース・ウェイ・ホテル Peace Way Hotel
ペトラ・ゲートよりやや下に下がった道路山側にあるホテルです。その名に違わず、ハトのマークが目印。その連想に、日本人としては親近感を覚えますね。
ここは1階にレストランがあり,なんとビールを出すことで知られています。ワディ・ムーサの他の安宿ではアルコールの提供はなく、遺跡ゲート近くの観光客向けレストラン・バーや高級ホテルに出向かないと飲めないので、貴重な存在です。が、2006年に頼んだときはぬるかったです。ヨルダンでは、ビールは冷やして飲むのが一般的なので、スタッフの怠慢でしょう。もちろん値段はお高く、前述の外国人向けレストランとほぼ変わりません。
ここのレストランは道路に面しているので、ビールを飲んでいると外からまるわかりです。なんてハラームなんでしょう。まるでイスラム教徒にケンカ売っている気分です。あっちも外国人観光客だからと多めに見てくれますが、できれば奥のテーブルで呑みましょうね。

そのころは、レストラン横に吹き抜けのホールがあって、2階の回廊に沿って部屋が配置されていたのですが、2009年に再訪すると、階段上がって2階にレセプションとなりました。部屋は上記のホテルよりワンランク上、バスタブもあります(果たして貯まる程お湯が出るかはわかりませんが)
私への言い値は、「今泊っているホテルより安くするよ」というものだったので、交渉次第、需要次第で変動といった感じでしょう。観光客が少ない時期、あるいは予約があまり入っていない日なら、かなりのディスカウントが効いて、他の安宿と同じくらいで泊れると思います。あなたの腕次第ですね。エアコン、冷蔵庫完備です。

アーディで行こう-ラーシッドホテルのツインエル・ラーシッド・ホテル El-Rasid Hotelドワールの角にあって立地条件は抜群。建物もそうですが、もはや安宿とはいえない設備です。ホテル曰く、3つ星らしいです。その分値段も高いですが、遺跡ゲート周辺なら、同等の設備でここの1.5~2倍くらい取るホテルが多いので、やはりワディ・ムーサにある分割安といえるでしょう。部屋の雰囲気は写真を参照ください。
もちろんトイレ、シャワー付き。エアコン、テレビさえついています。ただし、冷蔵庫はありません。残念。