昨日、アジア安全保障会議で米・カーター国防長官が、中国を名指しで厳しく批判したことについて、中国側最高位の孫建国・統合参謀部副参謀長の反論が注目されていましたが……
南シナ海問題について『一部の国が南シナ海を混乱させている。我々はこれを見過ごせない』……
ある国が『南シナ海で「航行の自由作戦」を実施し、公然と武力をひけらかしている』……
『自国の利益のため、ある国が故意に挑発したからだ』として……
アメリカの名指しを避けた上で、自制的にアメリカを牽制しました。
これまた、孫子の兵法ですね。孫子曰く『しかざればこれを避く(勝てない時は戦わない)』ってやつです。ベトナムやフィリピンの漁船には体当たりする中国公船ですが、尖閣諸島には中国は武装船は派遣しませんし、「航行の自由作戦」を実施している米・イージス艦を中国小型艇が取り囲みはしますが、それ以上はしません。
明らかに相手によって硬軟使い分けていて、武力衝突となれば、奇襲で一度は勝てても、次は勝てないとわかっているから。
他にもフィリピンが単独で国際仲裁裁判所に持ち込んだ件も、同じ理由でこちらは一切無視する構え。
逆に言えば、中国はまだアメリカと正面衝突する態勢は出来ていないとも言えます。
アメリカと戦わずに権益を拡大するには、アメリカの挑発に乗らず、逆鱗に触れない範囲で、周辺を蚕食していく戦術はあり、かつてナチス・ドイツも使った方法。
しかし、アメリカの我慢の限界を見極めるのは難しく、中国が蚕食を続ければ、いずれ虎の尾を踏むことになるのは確実。





