訓練は伊豆大島の東の海域で行われ外国不審船などへの対処を目的に行われましたが、これは結構、画期的……
海保はもともと、世界的には準軍事組織で、日本の法律でも有事の際は自衛隊の指揮下に入ることになっていますが、その一方、海保の軍事力を法律で否定したりと、ここでもツギハギの日本の安保法制が。
さらに海保と海自には太平洋戦争からの深い遺恨があって、なかなか協力関係が進まなかったところも。
海保創設時には、民間の船員が海保の幹部になったのですが、太平洋戦争時は旧帝国海軍に全く護衛されずに物資輸送に従事させられたため、徴用された民間船は次々に米軍に撃沈され、帝国海軍には深い恨みがあったのだとか。
さらに、敗戦後も徹底的に解体された帝国陸軍と違って、海自は一時、海保に司令部が逃げ込み、命脈を保っていた時期も。
没落した本家のお坊ちゃんが、妾家に転がり込んできて面倒見てやったのに、御家再興したら急に偉そうに!って恨みつらみが海保にはあるよう。
しかし、さすがに、近年は戦中派の幹部はいなくなったので、海自との関係改善は進んでいるとも。
訓練事態は、不審船を見つけた海保が、海上自衛隊に引き継ぐ際の手続きや対処法などを確認した模様。
北朝鮮の不審船から銃撃を受けた事件 を受けて、海保も海自との協力関係強化を進めざるを得なくなったよう。
また尖閣諸島周辺で海洋進出を進める中国を牽制する意味合いもあるようですが、どのみち、グレーゾーン事態でも第一義的には海保の対応となり、先制攻撃を受けるのは海保の艦艇ということになりそう。
今の法律では、海保の艦艇が『不審船』から攻撃を受けないかぎり、海自の戦闘艦も援護射撃できません。
どのみち、海保が貧乏くじを引くことには変わりありませんが……