アテックス製電動車いすは約8万台販売されており、重大事故の頻度は他社製品の10倍以上になるとか。
しかし、基本設計レベルでは、アテックス製電動車いすと他社製品とでは、大差はなく、原因として考えられるのはアクセルの設置位置の可能性があるとのこと。
アテックス製の電動車いすのアクセル・レバーはハンドルより高い位置にあるのに対し、他のメーカーはハンドルと同じか下に位置しています。
この結果、何らかの原因で、乗っている人がハンドルに覆いかぶさってしまった場合に、アクセルが作動し、車いすが動き出して、事故に至っているのではないかと推測できるとか。
アテックスは、ハンドルとアクセルレバーの位置関係や操作方法の改善を検討したいとしています。
アテックスが、ハンドルより上にアクセルレバーを付けたのは握りやすいためとしており、握力の弱い老人などに配慮した設計と言えます。
しかし、多少、使いづらくなってもフェイルセーフを優先するのも重要でしょう。
もっとも、安全性を重視するばかりに操作が複雑になって、航空機などで事故の原因になったりします。
操作性とフェイルセーフのバランスは非常に難しい問題ですが、重大な事故に至らなくても身近にある製品にも少なからず見受けられます。