夕方のテレビで、何の番組かわからないが、『わさび丼』なんてのをやってました。
良くすったワサビを、鰹節をかけたご飯に乗せて、醤油を一回し。良く混ぜて食べると言うシンプルな丼。
オヤジは食べたことはありませんが、どこかで読んだ気が……
蔵書はすっかり処分してしまいましたが、ネット時代は便利ですねぇ。
美食家で有名な北大路魯山人が京都のうまいモノとして『夏日小味』というエッセイを書いておりました。
そこにある京都の『錦木』とそっくりでした。魯山人によると、京都で遊び慣れた人なら誰でも知っているものとか。
『夏日小味』によると、上等の鰹節をできるだけ薄く削り、細かくすったワサビを添えて、醤油でをまわしかけ、よく混ぜたものを炊きたてのご飯に載せるのだそうだ。
わざわざ上等の鰹節って書いてるのが美食家らしいところですかね。
魯山人は1959年に亡くなっていますが、ネットを漁ってみたら、まだ京都には『錦木』が残っているとか。
まあ、簡単な丼だから、どこにあってもおかしくはないですけどね。
ちなみに、魯山人は同じエッセイに、夏に舌に馴染むものとして、白瓜の皮の糠漬け、鰹中落ちの味噌汁をあげています。
エッセイは昭和6年に書かれたものとか。古き良き時代の日本の味ですかね。
どんな経緯か知りませんが、日本の味覚の原風景が生き残っているのは大変よろしいことだと思います。
しかし、実際にやるとすると、本物の鰹節に、新鮮な山葵も手に入れなきゃいけないから、かなり高いことになりそう。画像だけで、貧乏人はガマンしますかね。
『夏日小味』は青空文庫に収蔵されていますので、ここからたどれますよ 。短いエッセイですが、一読の価値ありです。