大新聞系のネット版でも火星有人飛行について記事を書くようになったんですね。
しかし、毎度のこと、『原子炉落下の恐怖』とか馬鹿なことも書いてます。
すでに、惑星探査機には原子力バッテリーが使用されており、仮に大気圏の落下しても、ほぼ燃え尽きる設計になっているから、トンデモないことにはまずならないでしょう。
まあ、火星探査用の原子炉は、かなり大きなものとなると思いますが、これも数十年前に、原子力爆撃機計画ってのが、アメリカにもソ連もあって、アメリカの場合は、実際に原子炉を搭載して飛行しています。
ただし、アメリカの場合は、原子炉を搭載しただけで、推進力としては使用してません。旧ソ連の方は、原子力爆撃機の開発に成功との噂もありましたが、実物が出てこないところを見ると、計画は中止になったよう。
記事によれば、原子炉で発生した熱に水素燃料を反応した方式しか書かれてませんが、原子炉で発電した電力を利用するイオンエンジンなら、そんなに大きな発電量は入らないでしょう。イオンエンジンは、つい先ごろ地球に帰還した『はやぶさ』で使用されていたもので、惑星間飛行には優れた特性があります。
その他に、地球-火星近接軌道を回る人工惑星を飛ばして、これに飛び乗り、飛び降りる、火星往還バスなんてアイデアもあります。これなら、人間だけ運べば良いのですから、従来の化学ロケットでも対応できるでしょう。
要は、エンジンは火星あたりまでなら、現在の科学技術でなんとでもなると言うことです。
それよりは、ちょっと前のニュースで無重力による筋力の衰えが、宇宙飛行士の健康に深刻な問題を引き起こすとありました。こちらに関しては、『2001年宇宙の旅』で出てきたような、人工重力発生装置付きの宇宙船を作る方が、大変でしょう。
原理は遠心力ですから簡単ですが、宇宙船がそれなりの大きさになって、構造も複雑になりますから、組み立てに多大なコストと時間が必要になります。
実際問題としては、まず月面基地を作り、月の資源を使って火星有人探査機を造った方が早いかもしれませんね。
記事中にアルミニウムでは放射能が遮断できないとありますが、月の資源を使えばコンクリートが使えます。月の重力であれば、リニアモータによるカタパルトで部品を月周回軌道に上げるのは難しくないですから、大型宇宙船の建造も夢ではないでしょう。
こうして見ると、原子力エンジンよりも、月面基地建設とかコンクリートの生成、リニアモータって、日本の得意な分野がいくつもあることに気付くと思います。
しかしながら、このような日本の得意分野に全く気づいてないのは、すぐに原子力を問題化する無能なマスコミ諸君と何でも無知な政治家であることは誰でもわかるでしょう。