立原正秋先生は、最後の鎌倉作家で、いまなお女性ファンは多いようである。
小説とともに『美食家』としても有名であったが、立原先生の時代は、『うまいもの』は『自分で作る』時代で、今みたいに誰かに『うまい』と言われたものを『追認』するだけの安易な時代ではない。
もっとも、立原先生の『美食』には少々怪しいところもあるが、『家庭の味』については確かだろう。
豆腐屋で『おから』を買っている主婦をほめたエッセイの一文だ。
『こうした主婦の背中には家庭のあたたかさがにじみ出ている』の確かだろう。
もっとも、豆腐屋もすっかり少なくなり、『おから』を買い求めるのも難しくなった。
しかし、コンビニ、総菜屋で買い求めた『うの花』でも食卓に並ぶとうれしいものだ。