『クラウド』と『危機管理』 | パイプと煙と愚痴と

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単なるオヤジの愚痴です。

NHKの番組で『クラウド』について解説してくれていた。

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この業界に長くいるオヤジとしては特段目新しいものではない。
そもそも、オヤジが駆けだしの頃は、『何でも汎用機(大型コンピューター)』の時代で、会社単位で全ての情報は汎用機に入っている時代だった。

その後、パソコンが急速に進化して、『分散処理』の時代になるが、今度は情報が分散しすぎて困るということで、クライアント-サーバーの時代になり、さらに高速回線が普及したことによりサーバー同士の結合、つまりインターネットの時代になった。

『クラウド』も、これまた従来からあったアウトソーシングの一種であるから、特段目新しいものでもないし、ソフトウェア開発費の高騰に苦しむ企業が必要としたのは当然の流れだろう。

問題があるとすれば、やはり『危機管理』だろう。
利潤追求の企業からすれば、『危機管理』は無駄と考える経営者も多いが、これは全くの間違いだ。

そもそも『危機管理』は、軍事の世界から始まった思想・技術だ。
かつての帝国海軍の軍艦は、複数の機関室(スクリューの個数分ある)を一カ所に集中させていたのに対して、米海軍はわざと複数の機関室をずらして配置していた。

理由は簡単、機関室が被弾したとき、集中していれば一撃で艦の行動能力は失われる。しかし、分散しておけば、戦闘継続の可能性が高くなる。
費用と効率だけを考えれば、帝国海軍の集中方式の方が優れているが、被弾したことを考えれば米海軍の方が優れている。

結果は歴史が証明しているのは言うまでもないだろう。

『クラウド』の大きな流れは拡大すると思うが、導入するに当たって、経営者は『危機管理』を考えておかないといけない。

『クラウド』が部分的、あるいは全面停止した場合、業務の続行を如何にして可能にするのか?
『クラウド』から情報流出した場合の打撃はどれほどあるのか?
業務の変更に、『クラウド』がどれくらい柔軟性があるのか?
想定外の問題が発生した場合『クラウド』が対応できるのか?

まだまだあるが、これらは『クラウド』を導入するまえに、すべて『想定』しておかなければならない『問題』だろう。
オヤジなら、最小限の業務を可能にする予備・バックアップシステムを導入しておくことをお薦めする。

それが無駄な投資と考える経営者は、かつての帝国海軍の軍艦のように被弾、即戦闘不能になることを、『覚悟』しておいた方がいいだろう。