筒井康隆に『走る取的』がある。
主人公が、半人前の相撲取り(取的)に、ひたすら追っかけられる、恐怖小説だ。
そんな話が実際に起きた。
相撲は、ショービジネスでは最強の部類の格闘技だ。
なにせ、全身厚い脂肪で覆われているから、ちょっとやそっとのパンチは効かない。
オマケに、頭からぶつかる(ガチンコの語源か)稽古もしているから、空手家の頭突きをはるかにしのぐだろう。
一人でも大変なのが、四人も集まれば、完全『人間凶器』集団だ。
プロの格闘家でも、大変だろうから、こんな連中に絡まれたら、さっさと財布を渡して逃げた方が良い。
それでも、俺は闘うと言う、血の気の多い無謀な人には、ひとつアドバイスをしましょう。
相撲取りは、フィジカルエリートだが、IQには問題ありな奴が多い。
そこで、ひたすら数字を羅列するのだ。
「このカードの番号は****で、ATMでは暗証番号****を押して、**キーを押して……」と延々説明してやるのだ。
数字だけでなく、難しい話をしても良い。
そのうち、相撲取りの脳がメモリーオーバーフローを起こして、頭を抱えて逃げてしまうに違いない。
これは、サイバーアタックで使用される『オーバーロード法』の応用だ。
コンピューターも、処理限界を超えると、お手上げなのだ。
なんでこんなこと知ってるか教えてあげましょう。
学生の頃、某相撲取りの伝説を聞いたことがあるからだ。
授業に出ない大学生相撲取りに業を煮やした、某教授が、明日までに『レポート30枚書いこないと卒業させん』と、脅したそうだ。
翌日、その大学生相撲取りは、レポートを確かに持ってきた。
但し、色紙に『手形30枚』だが……
某相撲取りは誰かだって?
そんなこと書いたら、オヤジが付け狙われますから、とても書けません。
だって、元横綱ですから。取的なんかの比じゃありませんよ。