4/9桜考 | パイプと煙と愚痴と

パイプと煙と愚痴と

単なるオヤジの愚痴です。

040901
桜が咲き誇ると、いつも頭に浮かぶ句がある。

春なれば、いまひととせを、生きんとて
 ふるきみだうに、こころあづけぬ ――立原正秋全集より

最後の鎌倉作家と言われた立原正秋先生の句である。
凡人には、とてもそこまでの境地にはたどり着けない。
せいぜい、桜を卑近に女と比べるくらいのものだ。

桜の若木には、触れられぬ処女の優しさがあり、
 成木には、ぬめりつくような年増女の色香が漂い、

  老木には惑わせる妖しさがある。

いずれにせよ、咲き誇る桜の木の下で、また一年生きてしまった悔恨と、これから悪あがきに費やす一年の日々に早くも幻滅する。
そして、年々、来年も桜を見られるのか、不確かになって行く。

注:文章中の用語に対する非難は、一切受け付けません。