2025年1月1日、フレデリック国王とメアリー王妃主催のNew Year's Reception（新年祝賀会）がコペンハーゲンのアマリエンボー城のクリスチャン7世宮殿で開催されました。毎年恒例の新年祝賀会には、政府代表、デンマーク議会議長、高官、特別招待客が出席。フレデリック国王とメアリー王妃が即位したのは昨年1月14日で、国王として新年祝賀会を主催したのは今回が初めてのことでした。
デンマーク王室の新年祝賀会は18世紀から続く伝統で、1月上旬には複数回レセプションが予定されています。1849年以降、絶対王政の廃止に伴い国王は政府のメンバーや国の当局者をテーブルに招待することが伝統となったと言われています。
新年祝賀会に出席したデンマークのメッテ・フレデリクセン首相。
女性閣僚達の装いも素敵です。
左からキャロライン・ステージ・オルセンデジタル化大臣、アン・ハルスボー＝ヨルゲンセン雇用大臣、マリー・ビア欧州大臣
左からステファニー・ローゼ経済大臣、ソフィー・ヘストルプ・アンデルセン社会・住宅大臣、ソフィー・ルーデ内務保健大臣。
※もちろん男性閣僚のゲストも居ましたが、華やかなドレスの方々をご紹介しました。
ゲストが入場した後、王室メンバーの中で最初にマルグレーテ前女王の妹、ベネディクテ王女が到着。
ベネディクテ王女は嫁ぎ先のザイン＝ヴィトゲンシュタイン公家のフリンジティアラを着用されています。
次にフレデリック国王の弟、ヨアキム王子とマリー妃が到着。
ヨアキム王子夫妻は現在ワシントン在住ということで、このレセプションへの出席はサプライズとも言われています。12月9日のエジプト大統領を歓迎する国賓晩餐会にはマリー妃のみ出席され、ヨアキム王子の出席はありませんでした。また、クリスマスはデンマークに帰国せず、フランスでマリー妃の両親と過ごしたと言われています。
ヨアキム王子と王室との関係悪化も報じられますが、フレデリック国王が初めて主催する晩餐会、兄を立てて出席したということでしょうか。
ヨアキム王子はパリのデンマーク大使館でデンマーク国防武官として勤務した後、2023年9月からはワシントンのデンマーク大使館で同じ任務に就いています。
マルグレーテ前女王（84）の到着。
2023年12月31日、在位52年となる2024年1月14日に長男フレデリック皇太子へ譲位することを国民に表明したテレビ電話が放映されました。
2022年9月8日、英国・英連邦王国のエリザベス2世女王が崩御した時点で世界で唯一の女性君主（女王）であったため、退位後は女性君主が不在になりました。
退位後もデンマーク女王陛下の称号で呼ばれ、フレデリック10世国王、クリスチャン皇太子が同時に海外にいるときには摂政になる権利も保持しています。
車から降りるフレデリック国王の長男クリスチャン皇太子（19）。約1年前のフレデリック国王即位と同時に皇太子となったクリスチャン皇太子が初めてこのレセプションに出席しました。
クリスチャン皇太子は 2024年の夏に高校を卒業した後、アフリカへ数か月滞在し、年末に帰国したばかりです。数日後には義務兵役が始まると言われています。
最後にフレデリック国王とメアリー王妃の到着。
メアリー王妃は昨年4月に公開された即位後初の公式写真で着用されたドレスとティアラの組み合わせ。
即位後初めて公開された国王夫妻の公式写真。
公式写真で着用されていたエメラルドのネックレスは今回は無し。
メアリー王妃、マルグレーテ前女王、マリー妃、ベネディクテ王女の4名ともベルベットのドレスを着用されました。
会場の装花は昨年までマルグレーテ女王が指示をされていましたが、今年からはその役目はメアリー王妃に。
シンプルでエレガントな新年をテーマにデザインされ、特にフレデンスボー城で採れたカスミソウ、白い蘭、ユーカリ、ジャスミンの蔓が使われました。
メアリー王妃はデンマークのQueen（女王または王妃）専用のジュエリーであるエメラルドのティアラとイヤリングのセットを着用されました。
王室メンバーが首からかけているのは、象勲章（Elefantordenen）というデンマークの騎士団の勲章で、デンマークの最高位の栄誉とされています。
クリスチャン王子（当時）は2023年末の成人の機会に、まだ退位の意向を発表していなかった祖母のマルグレーテ女王から象勲章を授与されました。
フレデリック国王とヨアキム王子は軍服で正装されていましたが、クリスチャン皇太子はまだ兵役を終えていないので、タキシードでした。
今年兵役を終えて来年の新年晩餐会ではクリスチャン王子の正装の軍服姿が見られるかもしれません。
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