たぶん、7時半くらいかなぁ。
外が暗くなるころ、
遠いところから、たこ焼き屋さんの鳴らす
プーっという汽笛のような音が聞こえてきた。
外に飛び出ると、車がゆっくりとこちらに近づいてくる。
タコの絵を描いた赤い提灯が揺れている。
母親が大きなお皿をもって来る。
たこ焼きをそのお皿にいれてもらう為だ。
山のようにお皿に積んだたこ焼きを母親が受け取る。
青海苔や鰹節の粉が沢山かかっている。
これが、大好きでたこ焼き屋さんが来る音が
ワクワクして大好きだった。
母親は、たぶん30歳くらいだったんだろうな?
黄色いワンピースでサンダルはいて内輪と大皿をもって
外に出てきた。
内輪で蚊をパンパンってしながら。
お風呂を沸かす薪のにおいがしてた。
そんな夏の思い出。