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◇めぐりあひて 見しやそれとも わかぬまに 雲がくれにし 夜半の月かな◇



4巻では、千早たち瑞沢かるた部が念願の全国大会へ!

同じ頃、もう一人のヒーローがついに始動!

さらには現クイーンも初登場!

と物語が大きく動き出します。


以下、ネタバレ有感想です。



◆北央学園

北央メンバーが好きです。

ドSの須藤さん、飄々としてる甘糟くん、ちょっとひねくれ者?のヒョロくんと、いかにも協調性のなさそうな変わり者ばかり。

でも実はみんなものすごく仲間想いなんですよね。

なんかそのギャップというか、ツンデレ感が良い。


一番意外だったのは、須藤さんの試合中のモノローグ。

“持田先生を みんなを 全国大会に連れて行きたい”

“勝ちたい 勝ちたい”


自分のことしか考えてなさそうなタイプなのに、実はこんなに仲間想いな人だったなんて…!

須藤株急上昇。


他にも、甘糟くんが持田先生に言った「もう飽きてるだろーけど 今年も近江神宮連れてくから」とか
(持田先生とか、こんな曲者の生徒たちの中にいたら、ナメられてもおかしくないのに)

須藤さん最後の大会で負けてしまったことを謝る後輩たちとか
(皆須藤さんが実は仲間想いなことを知っているんでしょう。人望があるんですね。)

ずっと自分たちの部室にあったトロフィーを渡したくないヒョロくんとか…

北央もとても良い「チーム」なんだと思いました。


ちなみにヒョロくんは太一に対しても、全国大会攻略ノートをくれたり等かなりのツンデレぶりを発揮してます。

太一も口ではうざがってるけど、ずっとB級で苦労してる仲間として、ヒョロくんの存在はかなり励みになっているはずです。


◆真っ赤やよ

熱闘の北央戦を制し、念願の全国大会の会場となる近江神宮に向かう瑞沢かるた部一同。

道中、千早の頭に浮かんだのは、かなちゃんが一番好きだと言った歌でした。

“茜指す 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る”

その歌のイメージから連想されたのは、競技線の中で真っ赤に見える「ちはやふる」の札。

そして、目の前にそびえる、新が「真っ赤やよ」と言った近江神宮…

千早にとって「ちはやふる」の札が真っ赤に見えるのと同じように、私にも白黒のページが真っ赤に見えてくるような、とても綺麗で印象的なシーンです。


ここでの千早の心の動きがいまいち掴みきれないのですが、

真っ赤な恋の歌、ちはやふる

真っ赤やよ、と言った新

自分にとって大切な札が真っ赤に見える、と話す千早の見たことのないような真剣な表情はとても意味深で

千早と新の恋を応援する者としては、めちゃくちゃドラマチックに見えるシーンです。


「真っ赤やよ」も本来ちび新が言った台詞なのに、今の新で再生されています。

これまで千早が思い出すのは決まってちび新だったけど、今の新もちゃんと認識されるようになってきたってことでしょうか。


とりあえず、「真っ赤やよ」の新がかっこよすぎて困る。


◆クイーン

近江の地で、現クイーン・若宮詩暢が初登場!

4巻ではたった数コマの登場シーンで台詞も人物紹介も何もないのに、一目見ただけでこの子がクイーンなんだと直感的に解ってしまうような、この只者ではない感じ。

特に見開き両ページのどアップなんてものすごいインパクトですよね。

読んでてすごく心がざわつきました。平和な今が崩れていくような…


詩暢ちゃん、最初はちょっと嫌な子っぽく見えたんですよね。

高飛車なお嬢様って感じで、新とか太一にちょっかい出す、みたいな。

それが実はあんなに愛すべきキャラだったなんて…


ところで、千早が会場で「いないな…あの子…」と言うシーンがありました。

「あの子」とは誰のことなのか?と考えた結果、近江神宮の参道ですれ違った女の子(=詩暢ちゃん)だという結論に至ったのですが

(5巻で詩暢ちゃんを見た千早が「あの子だ」というシーンがあったので、やはり詩暢ちゃんのことだったと思われます。すれ違っただけの人を気にするとは、何か余程感じるものがあったのでしょう)

すれ違った時、千早は突然の頭痛に気を取られていて、詩暢ちゃんの存在に気を留めていなかったように見えました。

なので、このシーンには少し違和感。


◆かるたが好きや

千早たちが全国大会の舞台に立ったちょうど同じ頃、ついに新がかるた復帰への一歩を踏み出します。

近江神宮に会いに来て、と言った千早のメールがきっかけになったのでしょうか。


千早たちのいる近江神宮へ向かう道中、亡くなったじいちゃんの記憶が次々と蘇ります。

新がかるたから離れてしまうきっかけになったじいちゃんの死については、2巻で由宇ちゃんの口から語られていました。

新が留守番をしているはずの日にA級に上がるための大会に出ていて、その間に発作を起こして一人で亡くなったと。


しかし、ここで誰にも語られることのなかった真実が明らかになります。

新はずっと、大好きなじいちゃんの介護を献身的にしてきました。
自分のかるたの練習や試合を犠牲にするのも厭わず。

じいちゃんが亡くなった日も、一度は出場を諦めた大会に、じいちゃんに背中を押されて出掛けていったのでした。


新の回想シーンは、とにかく読んでて辛かった。

新がどれほどじいちゃんのことが大好きだったか。

じいちゃんの死にどれほど責任を感じているか。

痛いほど伝わってきました。


辛い記憶が蘇って会場の目の前で足がすくみ、一度は引き返しかけた新でしたが、新を引き戻したのは会場から聞こえた畳を叩く音。

そして、条件反射的に蘇った千早と太一との幸せな思い出でした。

千早と太一との思い出は、じいちゃんとの思い出に匹敵する、新にとって本当に大切なものだということが分かります。


そして極めつけは運営の吉岡先生の言葉。

「綿谷先生にまた会える。きみのかるたは綿谷先生そっくりだから」

その言葉を噛みしめる新の静かな涙

「じいちゃん 俺 かるたが好きや」

本当泣けます。

こういうまっすぐなところもちょっと闇を抱えてるところも、全部まとめて新が大好きだ…

じいちゃんとの思い出はちゃんと消化して、前に進んでいってほしいですね。


◆その他雑感

①クールな新

新って、千早に対しては常に冷静ですよね。

スパムまがいのメールには一瞬驚いてたけど、基本冷静に対応してるイメージ。

千早が試合中倒れた時なんて、抱きかかえる→お姫様抱っこ→膝枕とさりげなくすごいことやってますよね。

そういうのを見る限り、この時点で新→千早は全く自覚はないのでしょう、おそらく。

でも10秒に1回メールチェックしたり、顔を傾けて写真を覗き込むシーンとか、千早のことを気にかけてる感じが伝わります。


膝枕しながらの「千早… まっすぐなままなんやな」も良かったなぁ。

新と再会した時の千早の表情、すごくいいですね。

目覚めたらずっと逢いたかった人に膝枕されてたなんて、なんてドラマチックなシチュエーションなんだ。


②女帝の改心

かるた部の顧問になったものの、どうせ遊んでるだけだろう、とかるた部を甘く見ていた女帝こと宮内先生。

しかし、部員たちの一生懸命さに触れ、考えを改めます。

ここからすごく心強い味方になってくれるんですよね。本当にいい先生。

百人一首の本とかかるたルールブックとか読んじゃうところがかわいいです。


③付き合うなら誰?

さりげなく好きな巻末4コマ。

みちるちゃん「付き合うなら誰?」
千早「かなちゃん」

かなちゃん一人勝ち。笑

私ももっと恋バナが聞きたいです!笑


*****


ついに動き出した新。

そして物語はどう動くのか!?

5巻感想に続きます!