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マイホーム購入の広告や営業トークでは、月々の支払額〇万円といったフレーズがよく使われます。
 
家賃との比較もしやすいし、シンプルで分かりやすい反面、簡易的な目安のようなものですので〇万円だから即問題ないと判断するのは危険です。
 
 
もし何らかの事情があり自宅を売ることになった時、単純な話ですが
 
 
購入時頭金=売却時手残り 保有期間中の月々支払額と最終的な月々支払額は同じになります。
 
購入時頭金<売却時手残り 保有期間中の月々支払額より手元に残った金額分だけ実際の負担は少なくなります。
 
購入時頭金売却時手残り  保有期間中の月々支払額よりローン返済に持ち出しをした金額分だけ実際の負担は多くなります。
 
 
月々の支払額は7万円で売却時に大きく値が下がり、300万円の持ち出しをしないと売却できない物件と月々の支払額は8万円で売却時の手残りは、頭金が100万円に対し300万円(200万円増)残った場合と比較すると、短期間の保有の場合、後者の方が最終的には実質の負担が少ない場合もあります。
 
 
不動産購入時には、単純な月々の支払額だけではなく、移動も含めた保有期間の想定、値下がりについての考慮等いろいろと考えた方がベターです。


こんな話は、不動産屋の立場としては、好立地の築古の戸建やマンションで買い渋っている人にしか営業トークで使えません 。

好立地の売物件は少ないですし、値が下がる物件がほとんどだからです。

「好立地なので値が下がりませんよ。」

と適当なトークをすると割と納得してくれることが多いです。
 

 
保有期間中の支払総額は、
 
月々の支払額(マンションなら管理費等含む)×保有期間(月)+固定資産税(総額)-住宅ローン控除額(総額)=総支払額(A)
 
となります。
 
 
そこで売却がからむ場合の本当の最終的な総支払額は、
 
総支払額(A)+購入時頭金-売却時手残り
 
となります。
 
 
これを保有期間(月)で割ったものが、本当の最終的な月々の支払額となります。
 

ローンで買うならいくらで買っていくらで売るということが必ずしも一番重要なことではありません。


同じ売却額でも残債の額と保有期間によっては結果が異なります。値が下がるスピードより残債が減るスピードが早い方が好ましいです。

 
投資家にとっては当たり前な話でしょうが、一般的なマイホー ムを購入する人は、投資的な観点や数字を見るということをあまりしない人も多いため不動産購入には単純に考えて決していいことはありませんのでくれぐれも注意が必要です。