J-1
漱石先生:
「I LOVE YOUをどう訳す?」
生徒:
「我 汝を愛す」
漱石先生:
「違う。日本人はそんな言い方は決してしないであろう」
生徒:
「でわ先生ならどう訳されるのでしょうか」
漱石先生:
「今宵は月が、奇麗ですね」
「I LOVE YOUをどう訳す?」
生徒:
「我 汝を愛す」
漱石先生:
「違う。日本人はそんな言い方は決してしないであろう」
生徒:
「でわ先生ならどう訳されるのでしょうか」
漱石先生:
「今宵は月が、奇麗ですね」
Runswer
January 23. 2011 in SHONAN
(左)
いつもなら布団に入った途端に熟睡するのに興奮と緊張で珍しく寝れなかった。
浅く短い眠りから覚め4:30起床。
数日前から炭水化物を腹に貯め込み、右膝の痛みと闘い一ヶ月の治療を含め騙し騙し調整の日々が続き
「充分夏に走ったじゃないか」自分を騙し、慰めもうあとは神頼み、湘南へと向かった。
開くドア、開くドアからぞくぞくと参加者がランナーがいや変態が電車に乗ってくる。42.195kmなぜ走りたいと思うかな。こんなにも自分の限界に挑みにきている人がいると思うと余計興奮してくる。
祭りだ。とんでもない数のランナーがそれぞれの勝負服に身を包み、その時を待っていた。足早に支度を済ませウォームアップをしてSTART地点へ向かう。未知の世界へ向かうこの瞬間が最高に興奮した、一生忘れられない。確かに勇気もいるね。
9:00 START 天気 良 右 Sea
実際走ってみてあとでわかった事だが湘南のコースは平坦で走り易いがほぼずっと真っ直ぐなので果てしなく長い直線が続く。ひたすら真っ直ぐで景色もさほど変わらない、結構それも堪えた。
スタートして5kmくらい無我夢中。ガンガンスピードがあがる、相当興奮してるのが自分でもわかる。待ちに待った初のフルマラソン42.195kmなんて未知の世界、あえて抑えようともせずそれを楽しむかの様に500人は軽く抜いた。10kmで1000人。この辺で周りが見える様になり落ち着いてきた、沿道の応援も目に耳に入る。少しずつ冷静さを取り戻し腹ん中では「なんだ以外といけるじゃん」
勿論いけるはずがない。
10kmを越した辺りから全く抜けない、汗がすぐ乾いて少し寒い。
15km「ちょっと飛ばしすぎたかな」と思ったがもう遅い。
少しずつペースが落ち既に少し辛い。全身の疲労感が少し。
「あと5kmで折り返しだ、なんとか折り返せばあとはどうにでもなる」なぜそう簡単に人間はどうにかなるなどと思うのか事実どうにかはなったのだがとんでもなく身体にダメージを負った。
折り返し地点、中継などもあり沿道も盛り上がってて後押しされながらなんとかあと半分。よーしいけるぞ。しかしもう結構キツイぞ。
20~23km、1kmごとのキロ表示が長い長い。痛めていた膝はこの辺でもまだ心配はない。
24km。26km。26km。26km?5を6にしたく、6を7にしたく7を8にしたく通過したキロ表示を忘れて1km多めに勝手に記憶したり、当然現実は1km少ない。精神的にも辛くなってきて頭も朦朧とする、気力もなくなる今度はどんどん抜かれていくぞ。100人200人、500、1000、2000。追い討ちをかけるように老若男女、全国のランナーにマラソンの深さを思い知らされる。
30km付近では両ももが麻痺してきた。給水所に寄る回数も増えて梅干し、チョコ、グミ、バナナ、レーズンなどあらゆるものを兎に角口に詰めて水で流し込む。身体が全て欲しがってる。でも走るから当然腹が痛くなってくる、両腕がしびれる、両ふくらはぎが吊ってくる。だが沿道に人がたくさんいるから恥ずかしくて歩けない。人目を気にする余裕があるじゃないかと自分に喝をいれふらふらと上を向いて走り続ける。1分ともたず結局歩く、しかし歩いても辛い、止まっても苦しい、ストレッチなんかできない、体をどの方向にも曲げれない。早く終わってくれ、終わってもどうせ辛い、消え去りたい。しかしこんな状態でも人間は走れると感心。
あと10km。
辛い時に腕の振り方、脚の運び方や呼吸法などを少しずつ変え、より自然に身を預けようとすると一瞬ふわっと楽になる瞬間が見つかる。変わりゆく疲労感と痛み、気力、体力に合わせ何度も走りを変えその瞬間を見つけ如何に自然に走れるか。今の僕にできる事はそれだけ。
残り7km。
何とか前進する。だが走っては歩き走っては「なるべく歩くな」とゆっくりでも今度はロボットの様に一定に腕を振り脚を右、左と。
もはや機械だ。
全てのエネルギーを使い、物凄く集中して何度となく諦めずそれでもまだゴールは遠い。突然笑いが込み上げてくる。恍惚とした精神状態に入りやがて脳が覚醒され身体に伝わる、しかし身体は反応できない、だがゴールはまだまだ先。
限界を超えた。
筋肉が吊ってるとか関節が痛いとかじゃない、もはや夢も希望もない、なくていい。骨が痛い、寒い。俺なにやってんの?
でも脳が笑ってる。
笑っているよ。
この時間が最高にフルマラソンの醍醐味を味わってる時だった。
40kmを超え、残り2.195km。走る前は2.195kmなんて這ってでもいけると思っていたがなんと長い事、音楽も聞こえゴール付近は流石賑やか、多少気持ちも晴れる、しかしラストスパートもかけられないくらいふらふら、全ての力を出し切り塩まみれでFinish‼
GOAL 4時間14分53秒
涙が溢れた。ポロポロ、ポロポロ落ちてくる。
全身が痛くて座れない、涙で前が見えない、肺が苦しい脚がガチガチ。意識が飛びそうだ。
でも何故かずっとこの感覚を味わっていたく1時間くらい物思いにふけっていた。最高にしんどい、最高に幸せな1時間をその場で過ごした。
レース前の数日間からレース後数日はずっと頭からマラソンの事が離れなかった。最高にのめり込み夢中で夢中でしょうがなかった。
二ヶ月が過ぎ少しずつようやく熱もさめ、いつもの温度に変わった。それでも平熱は高い。
これからも究極にシンプルな競技を日々の生活の一部としてゆけるのはなんと幸運な事か。
(左)
いつもなら布団に入った途端に熟睡するのに興奮と緊張で珍しく寝れなかった。
浅く短い眠りから覚め4:30起床。
数日前から炭水化物を腹に貯め込み、右膝の痛みと闘い一ヶ月の治療を含め騙し騙し調整の日々が続き
「充分夏に走ったじゃないか」自分を騙し、慰めもうあとは神頼み、湘南へと向かった。
開くドア、開くドアからぞくぞくと参加者がランナーがいや変態が電車に乗ってくる。42.195kmなぜ走りたいと思うかな。こんなにも自分の限界に挑みにきている人がいると思うと余計興奮してくる。
祭りだ。とんでもない数のランナーがそれぞれの勝負服に身を包み、その時を待っていた。足早に支度を済ませウォームアップをしてSTART地点へ向かう。未知の世界へ向かうこの瞬間が最高に興奮した、一生忘れられない。確かに勇気もいるね。
9:00 START 天気 良 右 Sea
実際走ってみてあとでわかった事だが湘南のコースは平坦で走り易いがほぼずっと真っ直ぐなので果てしなく長い直線が続く。ひたすら真っ直ぐで景色もさほど変わらない、結構それも堪えた。
スタートして5kmくらい無我夢中。ガンガンスピードがあがる、相当興奮してるのが自分でもわかる。待ちに待った初のフルマラソン42.195kmなんて未知の世界、あえて抑えようともせずそれを楽しむかの様に500人は軽く抜いた。10kmで1000人。この辺で周りが見える様になり落ち着いてきた、沿道の応援も目に耳に入る。少しずつ冷静さを取り戻し腹ん中では「なんだ以外といけるじゃん」
勿論いけるはずがない。
10kmを越した辺りから全く抜けない、汗がすぐ乾いて少し寒い。
15km「ちょっと飛ばしすぎたかな」と思ったがもう遅い。
少しずつペースが落ち既に少し辛い。全身の疲労感が少し。
「あと5kmで折り返しだ、なんとか折り返せばあとはどうにでもなる」なぜそう簡単に人間はどうにかなるなどと思うのか事実どうにかはなったのだがとんでもなく身体にダメージを負った。
折り返し地点、中継などもあり沿道も盛り上がってて後押しされながらなんとかあと半分。よーしいけるぞ。しかしもう結構キツイぞ。
20~23km、1kmごとのキロ表示が長い長い。痛めていた膝はこの辺でもまだ心配はない。
24km。26km。26km。26km?5を6にしたく、6を7にしたく7を8にしたく通過したキロ表示を忘れて1km多めに勝手に記憶したり、当然現実は1km少ない。精神的にも辛くなってきて頭も朦朧とする、気力もなくなる今度はどんどん抜かれていくぞ。100人200人、500、1000、2000。追い討ちをかけるように老若男女、全国のランナーにマラソンの深さを思い知らされる。
30km付近では両ももが麻痺してきた。給水所に寄る回数も増えて梅干し、チョコ、グミ、バナナ、レーズンなどあらゆるものを兎に角口に詰めて水で流し込む。身体が全て欲しがってる。でも走るから当然腹が痛くなってくる、両腕がしびれる、両ふくらはぎが吊ってくる。だが沿道に人がたくさんいるから恥ずかしくて歩けない。人目を気にする余裕があるじゃないかと自分に喝をいれふらふらと上を向いて走り続ける。1分ともたず結局歩く、しかし歩いても辛い、止まっても苦しい、ストレッチなんかできない、体をどの方向にも曲げれない。早く終わってくれ、終わってもどうせ辛い、消え去りたい。しかしこんな状態でも人間は走れると感心。
あと10km。
辛い時に腕の振り方、脚の運び方や呼吸法などを少しずつ変え、より自然に身を預けようとすると一瞬ふわっと楽になる瞬間が見つかる。変わりゆく疲労感と痛み、気力、体力に合わせ何度も走りを変えその瞬間を見つけ如何に自然に走れるか。今の僕にできる事はそれだけ。
残り7km。
何とか前進する。だが走っては歩き走っては「なるべく歩くな」とゆっくりでも今度はロボットの様に一定に腕を振り脚を右、左と。
もはや機械だ。
全てのエネルギーを使い、物凄く集中して何度となく諦めずそれでもまだゴールは遠い。突然笑いが込み上げてくる。恍惚とした精神状態に入りやがて脳が覚醒され身体に伝わる、しかし身体は反応できない、だがゴールはまだまだ先。
限界を超えた。
筋肉が吊ってるとか関節が痛いとかじゃない、もはや夢も希望もない、なくていい。骨が痛い、寒い。俺なにやってんの?
でも脳が笑ってる。
笑っているよ。
この時間が最高にフルマラソンの醍醐味を味わってる時だった。
40kmを超え、残り2.195km。走る前は2.195kmなんて這ってでもいけると思っていたがなんと長い事、音楽も聞こえゴール付近は流石賑やか、多少気持ちも晴れる、しかしラストスパートもかけられないくらいふらふら、全ての力を出し切り塩まみれでFinish‼
GOAL 4時間14分53秒
涙が溢れた。ポロポロ、ポロポロ落ちてくる。
全身が痛くて座れない、涙で前が見えない、肺が苦しい脚がガチガチ。意識が飛びそうだ。
でも何故かずっとこの感覚を味わっていたく1時間くらい物思いにふけっていた。最高にしんどい、最高に幸せな1時間をその場で過ごした。
レース前の数日間からレース後数日はずっと頭からマラソンの事が離れなかった。最高にのめり込み夢中で夢中でしょうがなかった。
二ヶ月が過ぎ少しずつようやく熱もさめ、いつもの温度に変わった。それでも平熱は高い。
これからも究極にシンプルな競技を日々の生活の一部としてゆけるのはなんと幸運な事か。








