前回ブログの続き
その日の夜にはナンバー2と毛皮のオジサンは事務所に戻った
会長も一緒に
片腕と助っ人達も同行した
議長の付き添いというか見張りを決め
理事と兄貴と仲間達の何人かは我が家へ
片腕のところの狂犬が帰ってきたのもその日の夜だった
嫁に電話があって
「お土産買ってきたよ!って💧ウチに来るみたい」
「いいじゃん(笑)久しぶりに会いたいし」
登場が
「こんにちは💧あ、こんばんは💧やって参りました💧」
モニターにそーっと話す顔がとっても面白くて
狂犬と言われた男は申し訳なさそうな顔をして我が家に来るのでした(笑)
「さては(元若い衆)にお説教されたわね?」
「説教ってゆうか💧」
「違うの?」
「俺ってなんで熱くなると何にも分からなくなっちゃうんだろう💧」
「とうとう反省してるの?!」
「俺の様子を教えてもらったら、カッコ悪いなぁと思って💧」
「やっと大人になったのかしら。大丈夫?逆に心配なんだけど」
「俺って病気なのかな💧」
「なんの?」
「キレ病💧」
「新しい病気ね(笑)まぁ確かにキレ方は尋常じゃないわよね。怒らないようにって考えないの?我慢するとか」
「俺も分かんない💧気が付いたらキレた後💧なんかこーゆうのって、いつか覚えてませんじゃ済まないことしちゃうんじゃないかって怖くなってきません?」
「あらま!怖くなったなら脱出できるかもしれないね」
「本当?💧」
「(若い衆)はどんなことでスイッチが入っちゃうの?何が1番イヤ?」
「卑怯なことやられた時とか、無関係なのに巻き込まれたり。相手の勝手で誰かが傷付けられたときはヤダ」
「その優しいところを増やせばいいの。やられたから代わりにやり返すんじゃなくて、その強い力も心も人助けに使いなさい」
「どうやって?💧」
「今回のように(議長)さん達がひどい目に遭ったら、まず若い衆さん達に寄り添うこと。大丈夫、大丈夫、ってそばにいてあげるの」
「悪い奴が来たら?」
「守りながら一緒に逃げる。絶対にどっちも犠牲にはなっちゃダメよ?」
「なんで?」
「もしも(若い衆)が犠牲になったら守られた方は悲しみが増えちゃう。人を守るって言うのは簡単だけど、自分のことも守りながらだからとっても難しいことよ。でも(若い衆)の力を使えばできる」
「できる?」
「(若い衆)ならできるのよ。今日は(犯人)って言う人が来たのよね?最初はどう思ったの?」
「会長のところの人って💧でもなんで?って」
「そうだよね。オジサン(会長)の下の人達とは傘が違うもの、変よね」
「あんまり気にしてなかったけど、犯人って聞いて。(議長)さんの事務所の前の血の跡とか(議長の若い衆)君達がダメなのに大丈夫って言ってるのとか見てきたことがグワーって」
「こみ上げた?」
「はい💧見たらもう(ナンバー2の若い衆)さんが飛び付くところで」
「は💧仲間がいたんだ💧」
「そこから覚えてない💧」
「優しいからね(若い衆)は。そっか。(若い衆)も辛かったんだよね。相手が憎いもんね」
「憎いよ、そりゃもちろん」
「分かった。お疲れ様でした。寝ないで皆をよく守りました」
「はい!」
いつも思う
なんで誰も若い衆を怒らないんだろうって
その理由を聞いたら過去にあった
元若い衆が
「(若い衆)の子供の頃のことはご存知ですよね?」
「うん。可哀想な生活だったもんな」
「17で出会って言葉もほとんど通じなくて字も書けなくて。(嫁)さんが一生懸命教えてくれて日常で必要な字も計算もできるようになりましたけど。結局は育つ中で必要だった感情の発達とかそーゆうことが子供のまんまなんじゃないかって話しになって。そりゃそうですよね。物心ついた時から母親が男をとっかえひっかえして寝てる隣でヤってるんですから」
「大きくなれば外で待たされて」
「でも母親を恨めなかったらしいです。いつの間にかいなくなって、まだまだ小さなガキがホームレスみたいな生活して。それでも母親が悪いのかどうかも分かってないんです。頭の中は小学生ぐらいな感じで。幼く思うことが多いです。だから守る=力で決着をつけると思い込んでしまって。怒らないのは、怒っても、なんで?って意味が分からないからです」
「そうだったんだ」
「(嫁)さんの話しをよく聞くのは、(片腕)さんが父親で(嫁)さんを母親のように思ってるからだろうと思っています。(側近)さんはそばにいる時間が長くて兄貴ができたみたいな感覚に」
「だから3人の言うことは聞くんだな」
「まだまだ成長途中。そう思って見た目で判断しないようにしてます。子供に伝わるように分かりやすく言わないと通じませんから。1つずつ刻み込んでいくしかないですね」
ある日出会った少年は嫁達の後をついてきて
暑いのにサイズの合わない汚れた長袖で、人懐っこい笑顔をしていたそうだ
何度も会って遊んでるうちに毎回同じ服だと気付き
ある時、尾行した
ゴミ箱をあさり、何かを手にして草が生い茂った中にある小屋に入っていった
なぜここに住んでいるのか
なぜ1人なのか
名字も年齢も本人は分からなかった
近所中を聞き回って全て分かった上で面倒を見ることに決めた
それから30年
温かい仲間に囲まれ日々勉強をしている
もう1人じゃない
オレ達も長い目で見守りたい