前回ブログの続き
病室で待っていると
昨日帰った仲間も合流
看護士さんが来て
「あと20分ぐらいで到着するみたいですよ」
「お世話になります」
「聞きました。ヒドイ扱いされてたみたいで。(看護士)さん達から逐一報告というか、文句というか(笑)みんなで共有するために聞いてたんですけど。ナースステーション大荒れで(笑)」
「それだけ患者さんを助ける側ってゆう自覚とプライドがあるって言うことじゃん?」
「あら(笑)褒めてくれるんですね。(看護士)さん達は凄い剣幕で戻ってくると思うので(笑)予めお伝えしておきます」
「分かった。あのさ、先生はなんて言ってた?手術になるんだろ?」
「二部体制を取る予定なのでかなり長時間の慎重な手術になると思います。でも先生は諦めませんから。それを信じて私達も全力でサポートします」
「宜しくお願いします」
「あれ?(嫁)さん?」
「こんな時に(笑)」
「寝てないんですか?」
「たっぷり寝た(笑)」
「今のうちエネルギーチャージかな(笑)」
嫁がまさかの居眠り
珍しいことだった
窓の外を見ていたら裏口に救急車が到着した
会長がみんなに
「見えてしまうと思いますが、手を見ても無理をしないで下さいね」
「分かった」
それだけヒドイ状態だということを覚悟した
廊下の突き当たりから
ストレッチャーに乗せられた議長が向かってきた
「(看護士)さん!ありがとう!」
「言いたいことは山ほどあるけど、無事連れてきましたよ!(笑)」
議長は顔だけ出ていて
「すみません。お世話になります」
これが久しぶりの再会の第一声だった
「何言ってんの。顔見て安心した。大変だったね」
「ゴールデンウィークに(オレ)さん達と会えると思って楽しみにしてたんです。でも会えるの早くなっちゃって。しかもこんな姿で」
会長の姿を見て
起き上がろうとした議長
会長からは
「ゴールデンウィークなんて来年もあるじゃないか。(議長)とこうして話しをできるだけで十分だよ」
温かい言葉が送られた
嫁が慌てて起きてきて
「(議長)さん!」
「(嫁)さん!すみません💦こんなことになって」
久しぶりに再会した第一声は
「そんなことよりも、何肉が好き?」
「え!?」
「ご飯作ってくるから教えて?」
「ウソ!作ってくれるんですか!俺、肉ならなんでも(笑)」
「分かった。しっかり治して栄養とって。ここですべきことはただ1つ!反撃ができる体を取り戻すこと!相手を憎むのは一旦休止ね?」
「はい(笑)」
議長の片方の腕は全く動かない
布団が被せられていても違和感があった
ストレッチャーからベッドに移動するときにケガをした側の腕がチラッと見えたけど包帯でグルグル巻きになっていた
顔色も悪く
無理してるよなって思った
それでも議長はいつものように何事もないような凛とした表情をしているが
心の中は不安や怒りが渦巻いていると思う
だが
片腕の運転手が来て
「(嫁)!久しぶりでもないけど久しぶり!!これお土産!」
「これをお土産って言っちゃう!?」
「ん?なんでも出掛けた先で買ってきたものはお土産だろ?」
「あー。そうかもね」
どこにでも売ってる葡萄のグミ
議長の笑いのツボにハマったらしく大笑いしてた