給料泥棒からの恩返し | らむねの平和な三角関係ブログ

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手立てのない近所のM親子。こんな親が世の中にいるのか!ってほどのことが起きてる全記録&俺達夫婦と同居人でもあり俺の親友でもあるJとの平和な三角関係や仲間とのことなど。日常の全てが詰まったブログ。ちなみにコメントを頂いても対応しません(笑)悪気はありません(笑)

前回ブログの続き


オレを育ててくれた社長の

クビにしようと思ったことは1度もなかった

この言葉に会長は凄く共感して

「ありますよね。この男!って感じることって。分かります」

「そんな人物に一生出会えない人もいますよね」


「そう思います。ひと握りどころではありません」

「そんな男に俺は出会い、長い間ワクワクさせられて、待たされました(笑)待った甲斐があったと思ったら、その成長は想像を遥かに越えました。社員を育てることはある意味、俺の自己満足でもあり実績という肩書きにもなっていました。でもね(オレ)がどんどん大きくなっていく中で、ふと頭に浮かんだんです。責任を手離してもいいことを。これ以上の男にはもう出会えないのなら、この仕事を終わりにしようと。早めの引退でしたが女房孝行でもするかとね(笑)」


「そのことに後悔はありませんでしたか?」

「ありません。引退して数年後には倒れてこの体です。人生よくできているなぁと。最後に(オレ)がここを巣立つ1ヶ月に、会社の総売上に相当する額を1人で売上て。」


「え!?総売上を!?」

「はい(笑)給料もとんでもない額になりましたよ。でも、その売上を全て俺に残した。老後まで安心な額を。(オレ)はなんて言ったと思います?」


「想像ができません💧」

「長年、給料泥棒した分だって(笑)それにしてはずいぶん多すぎましたけど。この場所がなかったら生き直すことができなかった。そう思ったらまだ足りないけどって」


「言葉が出ませんね」

「独立して結婚も控えていたから金は必要だったはずなのに。ケロッと今までの給料貯めた分があるから大丈夫!貯金することちゃんと覚えたからって言っていました(笑)」


「結婚ってことは(嫁)さんと!?」

「(嫁)が全ての始まりなんです。俺が(オレ)をどうしても手元に置きたかったように、(オレ)も何が何でも手に入れたい人ができた。どちらも同じ、二度と出会えない人だと思ったからです」


「鳥肌が立ちました💧」

「振り返ると(オレ)が(嫁)と出会っていなかったら、給料泥棒からの恩返しはなかった(笑)その恩返しのお陰で体が不自由になってもこうして暮らしていけてます。俺は運が良かった。この男と出会えたから。何の後悔もありません」


オレは

「金に困ったら今度は雇ってやるよ(笑)アドバイザーとして。やっぱり社長以上の人はいないから」

「またそんなこと言って(笑)お前の会社は安泰だろ?(元従業員)も(元同僚)だっているんだから」


「お陰でオレは働かなくて済んでるけどさ。その下の従業員のギアが2速までしか入らないんだよ。講師としてまた来て?ヒマだろ?」

「ヒマだな(笑)考えておくよ」


「その考えておくってゆーのがまた長いんだよな(笑)」

「今だから本当のことを聞かせてくれないか?なんであの時、売上を全てここに残していったんだ?」


「社長が廃業を決めたからには老後の資金もちゃんとあるんだろうなって思ったよ。でも何があるか分かんない。何かがあればここがなくなる。あの頃のオレに信用できる大人は社長しかいなかった。ここをオレの手で残しておきたかった。」

「そんなことを考えていたのか」


「ここを守れたら社長はどこにも行かないじゃん?ずっとここにいるだろ?それにオレがここにいたことを残せることにもなる。ここを出たらまた稼げばいいやって割と簡単に決めた」

「(嫁)には相談したのか?怒られなかったか?」


「相談したよ。怒られるどころか、そんなの自分で決めればいいじゃんって興味も持ってもらえなかった(笑)」

「お前達って奴は、どこに考える物差しを持ってるんだよ(笑)」


「(嫁)に聞いてみ?大きな決断は何を基準にしてるのか。きっと勘!って言うと思うから」


社長は嫁を呼び

「(嫁)は大きな決断をするときは何を基準に決めてるんだ?」

「急に何?何の話しをしてたらそんなこと聞くの?大きな決断?基準?」


「何かしらあるだろ?例えばデータ収集とか計算とか」

「そんなのないよ」


「ないのか?!」

「勘。自分の感覚」


「もし失敗したらどーするか考えないのか?!」

「生きてりゃ何とかなるでしょ?失敗したら頑張って巻き返せばいいだけ。そんなことよりスーパー行くけど何か買ってくる?」


「スーパー!?」

「だってケーキ食べたのにお昼ご飯食べる!って言うんだもん。だからクレープ生地焼いてサラダとか巻いて食べようかなと思って。毛皮のオジサンがミルクレープ食べたらクレープ!クレープ!うるさいのよ」


「そうか(笑)じゃあ俺にキャラメル買ってきてくれ」

「うん!分かった!」


3人で謎の笑いが込み上げてゲラゲラ笑った

「本当に勘って言ったな(笑)」

「そんなことよりって、お昼の方が大事か(笑)」

「あー参った(笑)あの(嫁)さんでも勘って言うんですね(笑)」


この勘は、テキトーって意味じゃない

自信と経験がなきゃピピッとこないから


オレが最後に渡した売上は社長に育ててもらった証明書の代わり

社長のお陰でここまで大きくなれた

どうか自分を誇ってほしい

ありがとう


それを言わなかったのはなぜか分からないけど

この先も話すつもりもありません


願うことはままだまだ元気でいてくれることだけです!