掃除係。 | らむねの平和な三角関係ブログ

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手立てのない近所のM親子。こんな親が世の中にいるのか!ってほどのことが起きてる全記録&俺達夫婦と同居人でもあり俺の親友でもあるJとの平和な三角関係や仲間とのことなど。日常の全てが詰まったブログ。ちなみにコメントを頂いても対応しません(笑)悪気はありません(笑)

前回ブログの続き。


時間が空いて。

便利屋の元若い衆が来て。

「あ。本当に実行犯いる。仮眠取ってて、起きたらいるよって聞いて。」

経緯を話すと。

トカゲのシッポ達に。

「聞いてもいい?」

「はい💦」


「普段、メシとかどーしてんの?スマホも自分のだろ?」

「あ、月に3万もらってて。」


「ん?」

「3万でスマホ払ったり、メシ食ったり。」


「足りないだろ!?部屋は?光熱費だってかかるんだし💦」

「俺達、車ですから。」


「はぁ!?まさか住所が車ってこと?!」

「はい。たまにスーパー銭湯で。ほとんど(トカゲのボス)さんのマンションの駐車場に。いつ呼び出しが来るか分からないんで。」


「1日何食食ってんの?!」

「何食でしょう。パンとかおにぎりとかカップラーメンで。」


少し黙った後に。

「その生活、何年やってきた?」

「もう10年ぐらいです。震災の後でしたから。」


「バカヤローだな。そんなに(トカゲのボス)のことが好きだったのか?」

「いや。逃げるところもなくて。しょーがないです。」


「離れたいか?」

「できることなら。」


「いくつ?歳。」

「2人共、38です。」

思ってたよりずっと若かった。


「事件の日。車の中で(トカゲのボス)見てたよな。」

「はい。」


「他にもいた奴らは?」

「5人は何回かしか会ったことがなくて。6人は元々いた人ですけど、連絡取れなくて。そのまま俺達は見つかって。」


「捕まった時のことなんか言われてたか?」

「データ、全部消してからここに来てるんで。後は知らないって言えとしか言われてません。」


便利屋の元若い衆は振り向き。

「(嫁)さん、どーなの?」

「どーだろーねー。」


「そんな感じ?」

「良い意味で切り札かもね。」


「俺も良いモノ見つけたと思うんです。」

「ね。」

これは2人にしか分からない会話。

良いモノ?

切り札?

なんで?と思っても説明されたところでいつも分からないのが嫁達の考えです。

なので敢えて誰も聞きませんでした。


毛皮のオジサンが近くまで来て。

「腹減ってないか?」

巨人過ぎてそれだけでシッポ達はビビったが。

焼き菓子を2つ手渡した。

「ありがとうございます💦」


「靴、あんなにキレイに磨けて凄いな。」

「はい💦ありがとうございます💦」


「そんな体で車の中で寝てるのはキツかったんじゃないのか?」

「慣れましたから💦大丈夫です💦」


「足、崩せ。」

「すみません💦」


毛皮のオジサン、振り向いて。

「(ナンバー2の若い衆)に初めて会った時よりマシだな。」

「俺がそう思ってました(笑)その節はご迷惑をおかけしました。」


再び2人に。

「あの男は、悪態つくわ、暴れるわ、猛獣みたいな男だったんだ。でもなさっきの話しに出たようにある人に心底惚れて、今は立派な若い衆になった。何かで失敗なんか人間誰だってする。過ちを犯して取り返しのつかないこともある。でもそこで腐らなきゃ、人はいくらでも変われる。ここには筋の通った人間しかいない。捕まったのがここで良かったと思う。何とか抜け出せるといいな。今までから。」

「ありがとうございます💦こんな俺達に声をかけて下さって💦一生忘れません💦」

毛皮のオジサンの目は優しく。

子供を見る父親のような温かさを感じた。


助っ人の側近が戻ってきて。

スマホをシッポ2人に向けた。

2人はたちまち正座して、一瞬で土下座した。

「申し訳ありませんでした!!」

「すみませんでした!!」


覗いた若い衆が。

「(助っ人)さんです。」

画面には助っ人がいてビデオ通話だった。

「君らか。俺の城を破壊したのは。」


「はい!そうです💦すみません!」

「潔く認めるじゃねーか。なんでだ?」


「本当のことだからです💦謝って済むことじゃないことも分かってます💦どんな罰でも受けます💦」

「知ってること話してくれたんだってな。口止めされてたんじゃないのか?」


「されてましたけど💦やったのは事実で💦被害届も出して下さい💦俺達、出頭して全部話しますから💦」

「被害届は出さない。」


「出して下さい💦」

「あんな半端もんにやられたって、泣き言言ってるようなもんだろ?俺には俺のやり方がある。何度目なのか数えきれないほど経験してきたから。」


「あの、」

「なんだ?」


「(トカゲのボス)さん、探してますよね。」

「もちろん。」


「もししらばっくれるようなことがあったら、俺達、証言します。」

「ん?裏切るってことだぞ?」


「ここで切らなきゃもう一生、抜け出せないから。」

「裏切るってことは、何をされるか分からないってことだぞ?」


「もうその時はしょうがないです💦後のことより、ここで終わりにさせて下さい💦俺達のことはいいですから。」

地獄行きを自ら選んだ2人に助っ人は聞いた。

「身内が危ないんじゃないのか?」


「はい💧」

「お前ら2人じゃ済まないかもしれないんだぞ?」


「分かってます💧でも償えるとしたらこれしか俺達にはできないから。(トカゲのボス)さんがいる限り、どこに行っても、何をしても同じです!変わりません!だったら最後に1度ぐらい誰かの役に立てることをしたいんです。」


助っ人は沈黙の後。

「(助っ人の側近)!!」

「はい!!」


「その2人!今日から掃除係!!しっかり働かせろ!!以上!」

電話を切った。


まさかまさかの展開です。

実行犯を事務所に置くことになりました。


現実をよく分かってないのはトカゲのシッポ2人。

掃除係。

イコール若い衆見習い。


やっぱり凄い男です、助っ人は。