3日の診察。
今日こそはケガのことをちゃんと聞こうと思った。
「(外科医)先生?(嫁)のケガは擦り傷って思ってて本当に良いの?右膝は打撲?」
「子供の頃に道端で転んで擦りむいた!なんてことがあっただろ?あれとは明らかに違うから擦過傷ではない。(嫁)ちゃんは今までの皮膚がほとんどない。裂傷。」
「度合いは?」
「重度に近い。だからとても1週間じゃ無理なんだよ。痕も残るだろうし。年数を重ねて目立たなくなっていく感じかなー。」
「やっぱりヒドイんだ。」
「本人が1番分かってると思うんだ。1週間って言ったのは気分的なことでさ。だからといってショックを受けてる様子もないし。(嫁)ちゃんの中では割りきれてるのかも。ね?(嫁)ちゃん?」
「そうなのよ。やっぱり先生は凄いねぇ(笑)みーんな心配するのよ。でも、このケガはオマケみたいなもの。私が望まないことばかりが予想の中にあったから、それを阻止したい気持ちだけだった。」
「望まない予想は阻止できた?」
「できた。まぁこれは私が本当に頭にきて突っ走った結果だから。」
「ん?自爆的な?」
「そう。誰かに言われたからでもなくね。私の独断ってゆうか、カチンときて、そこから更にマグマが大放出して(笑)久しぶりにもうどうなってもいいやぐらい頭にきたの。」
「その相手は?女じゃないよね?」
「男。世の中にはこんなにも人をイラつかせる天才がいるんだなと思った(笑)さすがに私も殺意芽生えたよ(笑)」
「で?中身は話してくれないの?」
「先生?嫌がらせで(嫁の元カレ)の写真が目の前に燃やされて置いてあったらどうする?」
「ちょっとまってよ!誰なの!どこの人がそんなことするの💢」
「ね?それを(片腕)にやるのよ?」
「あーダメダメ!俺も無理だわ、冷静になんて!」
「ほら(笑)みんなとの思い出と傍にいた歴史を知ってる人なら誰でもそうなるのよ。分かっててやるんだから頭おかしいのよね。」
「それをやった男が(嫁)ちゃんの相手?!」
「(助っ人)達が捕まえてきてくれて、(片腕)達が動くのを止める。それが私の考えたシナリオで、新年まで持ち越さない為のギリギリの選択だった。何しろ大晦日だったからね(笑)そこで終わると思ってたら、(片腕)が私に黙ってウソをついて報復に行こうとしてた理由が分かった。終わると思ってたのに(元カレ)の写真を見せられて。」
「(片腕)君行かせちゃった方が良かったんじゃないの?!」
「私も一瞬、止めるべきだったのか考えた。でもそうなれば(片腕)達も間違いなく逮捕。お正月こそ一緒に迎えたいと思ってたから、それは叶えたかった。」
先生はなんて言うのかと思ったら。
「そうだったか。(嫁)ちゃんが自分で掴み取った新年だったんだね。偉い!だから(片腕)君は大晦日の時にあんな顔をしていたのか(笑)これで全部繋がった!」
褒めた。
「ちなみにね?石を投げ込まれて、消火剤だらけにされて、最後は(元カレ)の写真と一緒に防火されたの。」
「は!!!防火?!どこが!」
「事務所の周りと(片腕)の家の敷地よ端っこ。」
「そいつらどーしたの?!今どこにいるの?!」
「警察。」
「なんだ💧」
「どうして?」
「ここに連れてきたら二度と動けないようにしたのに💧」
「え?💧」
「オペ。」
「先生も考え方、凶悪犯と同じだよ?(笑)」
「俺は医者!(笑)」
嫁の元カレでもあり片腕達の親分でもある男のことを知ってる人なら、この怒りは当然。
親分を失って悲しみのどん底を見た先生。
許せない気持ちは尋常じゃない。
それだけ親分が偉大だったってこと。
30代でその世界で一目置かれたその男は。
今日も嫁や片腕達を空から見守っているんだと思う。