前回ブログの続き。
しばらく話していたら片腕がスマホを見た。
ドアを開け。
「こっちだ。」
部屋に飛び込んできたのは運転手だった。
運転手は嫁と幼稚園から一緒。
大事な親友。
「(嫁)?なんなの?どーなったらこーなるんだよ💦そんな顔してるってことは体、辛いのか?どっか痛いとか?」
「明日はどこに遊びに行く?」
「ん?」
「明日。」
「明日!?遊べるかよ💦こんな状態なのに💦」
「新しく作ったでしょ?秘密基地。学校終わったら行こうよ。」
「学校?あー、そっか。学校な。秘密基地の新しい方、(嫁の女の子の親友)の父ちゃんも呼んでやろうな。」
「お仕事何時に終わるのかな、お父さん。」
「学校終わったら真っ直ぐ行こうよ。(親友)の父ちゃん帰ってくるの待ってよ?」
「うん。(運転手)?」
「なんだ?」
「お当番さん、ちゃんとやってきた?」
「当番?!💦給食?日直?!どの当番?」
「やーね。事務所よ。」
「事務所か💦そっちな💦当番ちゃんとやってきたよ。(若い衆)達と一緒に。」
「(若い衆)、帰ってきたの?」
「ん?!💦帰ってきた?!どこから?!あれ?どっか行ってたような気もするな💧えーっと、なんだったかな💧」
「忘れちゃうこと?お祝いしなきゃね。」
「お祝いか💧なんだろ💧」
片腕が耳打ちをした。
「え!そんなはずないでしょ💦本気で言ってます?!あ、そうだった💦分かりました。(嫁)、お祝いな!分かってるってば!盛大にやろうぜ!」
運転手は動揺を隠しながら必死に話しを合わせてくれた。
今まで何度もお世話になってきた看護師さん。
先生方。
無理してるのは分かるほど笑顔を絶やさずにいてくれた。
何十年もの幅のある中で嫁と唯一話しが通じるのは運転手だけ。
しみじみと。
「(嫁)にはさ、何だかんだ言っても思い出がいっぱいあるよな。もちろん嫌なことも多かったけど。俺はその全部を一緒に見てきたんだよな。」
「忘れないで?」
「自信ない(笑)でも俺が忘れても(嫁)が覚えてて?忘れちゃったら思い出させてくれ。幼稚園の時の遠足も、小学校の運動会も、バイク乗ってパトカーに追われたことも(笑)。(嫁)が嫌だったこと、楽しかったこと、俺には何でも話してほしい。それで分かってほしいことがある。」
「なーに?」
「(嫁)だけが辛かったんじゃないってこと。俺達の敵はいつだって一緒だった。今までも、これからもそれは変わらない。(嫁)と戦っていく。友達だからそうしたい。」
「ありがとう。」
「これからも諦めずに助けを呼ぶんだぞ。話しを聞いてほしかったら俺も若い衆らも(オレ)さんもJさんもいっぱいいる。どーにもならないことが起きたら(片腕)さんがいるじゃん?(笑)」
「何とかなるね(笑)」
「だろ?(笑)みんな、(嫁)と生きて行きたいんだよ。この先は何にも心配することはない。(嫁)の味方なんだから。それだけは忘れんなよ?もし忘れても俺は何度だって言うから。」
この時の嫁が話しを理解できていたのかは分からない。
ただただ運転手を真っ直ぐ見てた。
外科医の先生も。
「なんだよ。俺も仲間に入れてくれよ(笑)」
主治医も。
「僕も仲間に入れて?(笑)」
看護師さん達も。
「私達のこと忘れてませんよね?私も(嫁)さんともっと仲良くさせてもらいたい1人なんですよ?(笑)」
みんなの声に嫁は言葉はなかったが。
とても穏やかな笑顔だった。
その時間はいつもならとっくに寝てる時間。
「寝ても良いの?パパはここにいる?」
「いるよ。」
嫁は寝た。
その直後、全員が息を吐きながら座り込んだ。
「マジか。」
「どーなるかと思いましたよね💧」
「何か飲もうか💧休憩しよ💧」
内心、緊張してたよね。
何が起きるか分からなかったから。
別の部屋にみんなで移動して。
モニターで嫁を見ながらコーヒータイム。
「あれ?(外科医)先生、ここに来てて大丈夫なの?」
「(脳神経)先生いるし、新しい先生も来たからいいの。」
「いいの?」
「(嫁)ちゃんの方が大事だろ!?💦いやーハラハラしたなー💧結局、全部話しを把握できてるのは?(運転手)か?」
「うん。でも30年前の話しから現在で、また25年前とか飛びまくってた。(若い衆)のお祝いなんて出所の話し(笑)」
「あーーー。あったなそんなことが。」
「頭の中が燃えるかと思った(笑)」
看護師さんが。
「(運転手)さんの話し、感動しました。一緒に戦っていきたいって。友達って言うのは簡単じゃないですか。でも、こんなに絆が強い人達がいるんですね。」
「俺、頭悪いし、こんな感じですけど。自信持ってできることが2つあって。」
「2つ?何ですか?」
「車の運転と(嫁)の友達。」
「凄いことじゃないですか。」
「そうかな(笑)」
友達でいる。
この熱意にはいつも救われる。
嫁だけじゃなくオレ達も。