寝室に入ってから友達にはメールした。
息子のことで話しておきたいことがある。
時間が空いた時に連絡くれ、と。
起きてたのか!と思うほどすぐ返信が返ってきて。
今じゃだめ?って。
もちろんOKした。
「親が知らないって訳にいかないから言うんだけどさ。(息子)が家出するまでになった理由。」
「(息子)が話したのか!」
「そう。親のせいじゃないんだよ。同級生のことで。」
「は?!同級生!?イジメじゃないよな?」
「高校受験でさ、同じ高校行こうって言ってた子いただろ?」
「何人かいた。」
「その中の子。(息子)は県立ダメでも私立行くことに前向きだったんだ。」
「そう。私立でもいーやって結構楽しみにしてたんだけどな。」
「入学前からずっと、気にすんな、大丈夫か?っていらぬ世話を焼いてた子がいて。それがしつこくて、気にもしてないんだからウゼーよって思うようになったらしい。」
「何ソレ💧イヤミ?💧勝手に落ち込んでると思ってたってことだよな💧」
「逆に、そんな時にしつこく声かけられる奴の神経がおかしいよな。ソイツがさ、入学してから今度は学校行く途中の道で待ち伏せしてて、制服似合うじゃんって。」
「いい加減にしろよな💧ウゼー💧俺なら確実に手が出ちゃう💧」
「な?問題はそこから。合格発表からずっとそんなことがあって、新しい学校に入学してからも終わらなくて、だんだん、俺はダメな奴なんだって思うようになっちゃったんだ。自分を責める中に、お前ら親にも申し訳ないって。やりたいこと何でもやらせてくれてきて、塾で遅くなっても待っててくれたり。それに応えられなかった自分が嫌になったって。だからグレた。」
「そこまで思い詰めてたのか。全然知らなかった。」
「これをオレらが知っててお前達が知らないのもさ。自分には何にもナイ、価値がナイって下向いてたんだけど、今日その話しをしてて、Jはみんな平等にチャンスはあるんだから掴んで掴みまくれって言ってくれたり、(屋根屋)が屋根に上がった時の話しをしてくれたり、(片腕)さんがああ見えて実は〇大卒業してる話しをしたりしてて。」
「マジ(片腕)の大学のことは腰抜かしそーになった💧」
「オレも(笑)それからさ、(嫁)も高校中退じゃん
?」
「俺、そこにもビックリなんだよな💧」
「だろ?(笑)結局、人生学歴じゃないってことを(嫁)は言ってくれて。生まれた時から(息子)の人生は始まってるんだから、どうせなら良い人生を掴めって。」
「説得力あるよな。みんなで(息子)のこと本当に考えてくれて言った言葉なんだよな。」
「仕事で結果を出せるってことを知って、気が楽になったって言ってた。子供って、その時、その時が全てじゃん?だからモヤモヤ溜まるとすぐパンクしちゃうんだよな。」
「そうなんだよな。今だからそれが分かる。(息子)は職人になりたいって言ってたけど、なんで職人?」
「やっぱりゴチャゴチャ人がいるような会社務めは難しいって。人が苦手だって言ってた。でも職人なら尊敬できる親方がいたら自分との闘いじゃん?その方が合ってるって。(嫁)がさ、家1軒にどれだけの職種が関わってるか知ってるか?って聞いたんだ。(息子)は大工!としか言わなかったけど。」
「そっか。そーゆうことから知らないんだな。大工だけじゃないってところを。」
「ご丁寧に片っ端から職種を言ったらビックリしてた。特にウチは、仲間達が建ててくれたじゃん。そーゆう話しをしててさ。(息子)にも生きる道があるって思えたみたいだから良かった。」
「日に日に顔つきが変わってくからさ、なにが起きたのかと思ってたけど。みんなで(息子)を支えて導いてくれてたんだな。俺、あの日、(息子)に会うの最後かなって気持ちで行ったんだよ。」
「お前の背中、カッコ良かった。どんだけ覚悟してここに来たんだろうって思ったし。(友達)じゃなくて、父親なんだなって。」
「俺は、お前らがいたから腹決められた。もしダメでも慰めてもらおーって。情けない父親だったけど、心強かった。」
「つーかさ、(マッチ棒男)にぶたれたじゃん?顔、腫れなかったよな。」
「それがさ、は?って思うほど弱かったんだよ。」
「弱かった!?ヒットしてたのに!?」
「顔の骨ってグラッとくるじゃん?でもガツンとじゃなくて、ゴンって感じ。マジで小学生のパンチかと思った。だから腫れる訳もナイ。」
「本当にアイツら本職なのか?💧」
「だから道具ばっかり出してきたんじゃね?」
「喧嘩は素手だろ。」
「お前さ、あれだけやっててよく拳腫れなかったな。」
「頭使うんだよ?足もあるんだから。拳じゃなくても手のひらも。顔じゃなくて腹狙うとか。でもコレ(嫁)に言うとオレが思いっきり可哀想なことになるから、内緒な?」
「分かったよ(笑)今は(息子)も世話になってるし、聞かなかったことにしてやる。」
長年、友達だと分かる。
声のトーンだけで。
目の前にいるかのように。
辛いこと聞かせたけど。
ホッとしたような声になってた。
今日は既に友達の息子は出かけています。
屋根屋の友達と仕事へ。
どんな発見をしてくるのか楽しみです。