兄貴の親友が来た。
「コレ!こないだのお礼!」
1日中買い物してただろってほどいろんなモノを持ってきた。
「お礼なんていいのに。」
「ダメ!こーゆうことはしつこいぐらいにしないと!これでも足りないぐらいなんだから。」
とりあえずウチに入ってもらった。
今月の頭。
この街はどーなるんだ!ってぐらいのことが起きて。
仲間達と立ち向かった。
兄貴を奮い立たせ、ケリを付け。
嫁の作戦で兄貴は昇格できることになり。
そのお礼。
「来月にはいろいろやらなきゃならなくて忙しくなっちゃうから、今しかないなと思って。」
「昇格の儀式みたいのやるんだろ?」
「そう。前後に挨拶回りもしなきゃならないし。」
「嬉しそうだな(笑)」
「正式に決まったことなんだけど、実感湧かない(笑)」
「兄貴の晴れ姿見て、新しい肩書きになれば実感できるんじゃん?」
「信じられないんだ、未だに。金積んだって昇格なんてできないのに。(嫁)ちゃんの発案がこんな結果になるなんて。」
「結果から逆算した計画だったと思うけど(笑)」
「ウソ💦」
「あの後、(嫁の元カレの片腕)さんに会った時、若い芽をこれからは潰さないように育てていくのが自分の役目だって言ってた。だからまずは兄貴を引き上げてくれたのかもな。」
「カッコイイよなー。(元カレの片腕)さんはやっぱり違う。上の人達も一目置くだけあるよ。」
「そっちの業界じゃそーゆう人なんだ。」
「あの人には誰も踏み込めないオーラがあるんだよ。組織に媚びてないってゆーかさ。だからって組織もあの人だけは手放せないし。」
「そーなんだ。」
嫁が突然
「あ!苺!スカイベリーだって!!うわー凄い!」
大騒ぎ(笑)
「(兄貴)に聞いたら(嫁)ちゃんには果物で!って指定されたから(笑)」
「兄貴はさー、何でもない日にも(嫁)に果物送ってきたりするんだよ。賄賂なみに(笑)」
「こーなった以上、今までの贈り物は賄賂になっちゃったかもな(笑)」
そして。
「そうだ!(嫁)ちゃん。」
「なーに?」
「(元カレの片腕)さんにお礼をしたいんだけど車か時計がいいかなと思ってるんだ。どーゆうのが好みか分かる?いくらのでもいいんだけど。」
「車!?」
「いい時計でも車ぐらいしちゃうだろ?俺達には普通なんだけど。」
「ただでさえお金かかるのに、車だ、時計だって言えるぐらい余裕なの?!」
「(兄貴)だから、金額なんてどーでも形で魅せたいんだろ。」
「お兄さんに言っておいて?どっちも喜ばないよって。そーゆうことが組織の常識なら、(元カレの片腕)は次の若い芽を育てなくなると思う。昔からそうなんだけど、高価な物には全く興味ナイのよ。」
「そうなの!?」
「表に出る時用の良いものは持ってるのよ?スーツも仕立てて作るし、時計も何百万もするような物だし靴も。でも2、3セットだけ。」
「少なくない?」
「いつ死ぬか分からない世界にいるんだから、残すものは少なく。コレ、口癖だったから。」
「うわー💦ソレ究極な域だよね。」
「心がブレないことが信念なのよ。何十年も前から心の中は変わってない。」
「聞いておいて良かった。でもどうしよう、お礼。やっぱり何もしない訳にはいかないから。」
「聞いてみる?」
「(嫁)ちゃんだけだよ💧そんなことができるのは💧」
嫁には普通のこと。
兄貴の親友だけビビってた(笑)