壊した軽トラと花のハウスの修理ができることになった。
めでたし、めでたしって思った。
そして。
今日、花屋の友達の母ちゃんが突然来て。
「本当にごめんね！コレ返すね！迷惑ばっかりかけちゃって本当に本当にごめんね💦」
何かと思ったら。
花屋に貸した金を返しに来たんだ。
とりあえず落ち着いて話しをしようと思って。
ウチに入ってもらった。
「突然お金持ってきてね、どー考えたってあの子がこんな大金持ってるわけないのよ💧いくら聞いてもお金の出所言わないし。」
「じゃーなんでＪだって分かったの？」
「あの子の部屋に何か分かる物があるんじゃないかと思って。お金借りると書類があるでしょ？銀行なのか、変なところなのか、どこから借りたのかまずは知らないとと思って。部屋に入ってすぐ机の上に何度も書き直した借用書って書いてある紙があったのよ。Ｊ君の名前書いてあったからそれで。だから急いで返さなきゃと思って来たの。」
Ｊは
「(花屋)がバカなのは知ってることだけど、簡単にオレのとこに来たわけじゃないよ？車もバイクもローン中だしってことも考えてたし、銀行ダメならヤミ金でもって腹くくってた。オレは貸してやるからバイクのカギ持って来いって言ったんだけど、借用書まで書いてきた。友達だから当たり前のよーに借りれるって思われたくなかったんだって。」
「あの子そこまで考えてたんだ。」
「オレ、(花屋)と友達やってきて、あんなに必死なの初めて見た。まーやったことがマズイってのもあったかもしんないけど。あの性格からしたら、いつも寝たら罪悪感なくなるじゃん？無理なものは無理！って言い切っちゃうだろうし。」
「そうそう💧何度もあった💧」
「でも今回違うじゃん？こんな想いまでして金作ろうとするの誰の為？母ちゃんの為だろ？意外と(花屋)は繊細で、仲間の気持ちとかよーく見てて優しい奴なんだよ。今までは母ちゃんに甘えて責任逃れしてきたけど、(花屋)なりに自立して母ちゃんに迷惑かけないようにしなきゃって思ってるんだよ。」
「そうだったら良いんだけど。でもＪ君、これは返すから受け取って？」
「オレは(花屋)に金貸した。母ちゃんにじゃない。ちゃんと返すって頑張ろうとしてるんだから、最後まで頑張らせてやろうよ。」
花屋の母ちゃんは迷ってた。
でもしばらく考えて。
「そうだね、どこかで私もひかないと。あの子に任せてみるね。」
「心配だろうけど、こーゆう時はチャンスだと思わないと。返せなかった時には容赦なくバイクはもらうけど(笑)」
「その時は取れるものみーんな取ってね！もー本当にいい友達を持ってあの子は救われたわ！これからも呆れちゃうこといっぱいすると思うけど、ヨロシクね。」
おバカすぎる息子を持つと親は大変だ。
でも成長するチャンスを見逃さなかったから良かった。
ここで母ちゃんがＪに金を返しちゃったら。
花屋は変われなかったと思う。
多分、初めて責任を取ろうとしてる。
すぐには返せない金額に学ぶよね。
こんなことにならないように、これからはよく考えて生きていかなきゃって。
近々成長した花屋が見れる。
そう信じて見守ります。