dose-dense EC_抗がん剤治療インドネシアの友人にバッタリ、帰省した札幌のアウトレットで出会った第2章 ddEC —— 二週間ごとの波二週間おきにやってくる強い波。赤い薬、エピルビシンが血管を流れ、がん細胞の設計図に割り込む。透明なシクロホスファミドは、その設計図そのものを直接傷つける。この波は容赦がなかった。通常の三週間ペースよりも間隔を詰めることで、がん細胞が息をつく暇を与えなかった。けれど、それは私の体にも同じこと。白血球が減り、力が抜け、食欲も遠のく。短期決戦——およそ8週間。終えたとき、私は何かを削り、同時に何かを得た。