インターネットで何かを発信することは、とても孤独なことです。
それは果てしなく広がる宇宙に向かって、叫ぶことに似ています。
人間はね、孤独な生き物なの。でもやっぱり誰かと繋がりたい生き物でもあります。
しかしこの気持ちは、ROM(Read Only Member)には分かってもらえないのだ。
彼らは発信者から情報を搾取する以上に、人の心を搾取しているのだ。
酷いよ、酷いよ、うわーん。というのが、サイト所有者やブロガーの果てしなき苦悩です。
だから人々はアフィリエイトを貼るのだよ、というのが今回のお話。
ここもやっぱり、お金の問題じゃないのです。心の問題なの。
さて話を巻き戻します。
インターネット上では、どうにかしてROMから反応を引き出そうと、様々な試みがされてきました。
メールを送るのは面倒という人のための、送信フォーム。
ボタンをぽちっと押せばいいだけの、web拍手。ランキング。
閲覧者の姿を目に見える形にする、アクセス解析。
並べると分かりますが、どれもROMにはあまり好かれません。
自分の匿名性が失われるからですね。あとは、面倒くさいから。
みんな勝手だよねー。
そのうち登場したのが、アフィリエイトです。
例えば、Amazonの商品を並べて、そのリンクから商品購入が行われると、リンクを貼った人にもいくばくかの手数料が入る仕組み。
あるいはGoogleの、PV(ページ閲覧数)に応じて広告料が支払われる仕組み。
これ実は、購入者や閲覧者の情報はAmazonやGoogleには入りますが、サイト運営者には分かりません。
でもお金が入ることで、自分のサイトや商品紹介が評価された、手応えがあったことが分かります。
そんなwin-winのシステムのはず、だったのですよ。
別にリンクを通じて商品を買っても何割り増しかになるわけじゃないし。
普通に金銭に応じた品物購入が出来るし。
サイト見ても、閲覧者の懐は痛まないし。
一手間余計にかかることもない。
まったく損はしない。素晴らしい。
なのに、なーぜー、アフィリエイトは嫌われるのか。
それはやっぱり、人々がインターネットは無料という理想をどこかに持っているからではないでしょうか。
自分の好きなサイトやブログが、金のためにやっているとは思いたくない。
そんな気持ち。
まあしかし安心してください。アフィリエイトは儲からないですから。
滅茶苦茶手間がかかって時間がかかって、でも踏んでくれない~。それが現実。
通りがかりとか、中立くらいの人はまず踏まないんですよ、アフィリエイト。
そのサイトを積極的に応援しようというファンじゃないと、踏まない。
PVによる稼ぎも、いかに難しいことか。
インターネットというのはね、搾取システムなのですよ。
ROMじゃないよ、サイト運営者たちのだよ。
お金じゃなくて、手間暇と人の心の。
愛しても、愛し返してはくれないのさ。
そうやって何人、このインターネットという深宇宙に飲み込まれていったことか。
そしてある日、サイトは閉鎖されます。ブログは更新が止まります。
タダより高いものはないんだぜー!