国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在中の宇宙飛行士、野口聡一さん(44)が宇宙で絵本を読み聞かせし、3日、東京都新宿区の区立愛日小学校で映像が初公開された。野口さんは絵本「もったいないばあさん」(真珠まりこ作)や自身の体験を通して、食べ物や水を大切にするよう呼び掛け、同小の1~3年生約100人が鑑賞した。

 読み聞かせはISS内で1月に収録され、野口さんはパソコンに絵本のページを映しながら朗読。読後は「宇宙ではごみを出さないようにしている。洗面で使う水もコップに一杯だけ」と“もったいない”の取り組みを紹介した。

 同小1年、柴茉莉花(まりか)さんは「宇宙にいるのに読み聞かせをしてくれてすごい。これから残さず食べるようにする」と話した。作者の真珠さんも参加し「地球に住むみんなが幸せになれるよう、もったいないことをしていないか考えて」と語りかけた。

 野口さんの読み聞かせは今後、全国巡回の「おはなし隊」(講談社主催)で上映される。【木村葉子】

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 5歳の長男に十分な食事を与えず死亡させたとして、奈良県警は3日、父親の同県桜井市粟殿、会社員、吉田博容疑者(35)と母親のパート店員、真朱容疑者(26)を保護責任者遺棄致死容疑で逮捕した。5歳児の体重は通常15~20キロだが、長男は死亡時6.2キロしかなかった。顔など数カ所にあざがあり、県警は暴行の有無についても調べている。

 逮捕容疑は、今年1月初めから今月3日まで、長男智樹君に十分な食事を与えず、日ごとに衰弱していったのに治療を受けさせず放置し、死亡させた疑い。両容疑者は「愛情がわかなかった」と、容疑を認めているという。

 県警などによると、3日午前11時ごろ、真朱容疑者が県中央こども家庭相談センターに3回にわたり、「子供を虐待している」「ぐったりしている」などと連絡。訪問した市職員が、あおむけでぐったりした智樹君を発見し、119番。病院に運ばれたが、午後5時20分に飢餓による急性心不全で死亡した。

 両容疑者は、智樹君、長女(3)の4人暮らし。智樹君を保育所などに預けず、1月初めごろから食事は1日1回、朝食だけだった。母親は「この1週間ほどは食事を受け付けなくなった」と話しているという。智樹君は自力歩行できず、寝たきり状態だった。

 関係者によると、自宅はロフト付き8畳一間の2階建てアパートの2階。同じアパートの1階に住む男性(33)は「半年ほど前、ギャーという声やドンという大きな音が聞こえた。異常な泣き声だったので、アパートの管理会社に『虐待されているのでは』と電話した。それから泣き声は収まった。子供が可哀そう」と話した。

 隣に住む会社員の男性(40)は「1年ぐらい前から午後10時くらいに、子供が泣く声や壁をたたく音が聞こえていた。いたずらをして怒られているのかなと思った。2、3カ月前ごろから泣き声は聞こえなくなった」と話した。【上野宏人、高瀬浩平、大森治幸、山崎一輝】

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 また自分の子供を死なせた親が逮捕された。3日にも奈良県桜井市で5歳の長男に食事を与えず死なせた両親が逮捕されたばかり。育児放棄(ネグレクト)、虐待…。幼子が犠牲になる事件は後を絶たない。

 「愛情がわかなかった」「子供がかわいくない」

 奈良県警に保護責任者遺棄致死容疑で逮捕された両親は、長男に食事を与えなかった理由を、県警や児童相談所にこう話した。同様の理由で虐待するケースは最近では珍しくないようだ。「時代とともに親が変わってきている。一概にはいえないが、未熟な親もいる」。児童虐待対策などを行っている「子どもの虹情報研修センター」の川崎二三彦研究部長はそう話す。

 警察庁によると、昨年1年間で摘発した児童虐待は過去最高の335件。平成11年の2・5倍以上だ。このうち、児童に暴力を加える身体的虐待が234件、性的虐待が91件だが、食事を与えないなどのネグレクトも10件あった。しかも摘発されているのは、大半が実父や実母だ。

 「児童虐待の多くは、夫婦仲の悪化や貧困など、親にさまざまなストレスが重なった結果、起きる」。川崎部長は解説する。捜査関係者によると、奈良県の事件で逮捕された母親も「夫婦仲が悪く、息子の顔が夫に似ているので、かわいくなかった」と供述しているという。

 桜井市によると、両親は長男の1歳6カ月健診や3歳6カ月健診も受診させず、電話をしても「家族の介護で受診に行けない」と答えるばかりだった。川崎部長は「子育ての援助者がいないことは、虐待の大きな原因になる。地域社会のつながりが希薄になり、相談する人もいない。虐待をしている親らは次第に、声をかけられても拒否するようになる」と話している。“生き地獄”を強いられる子供のSOSはなかなか届かない。

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