おばんです!
今朝は6.1℃、日中は晴れて21.5℃と暖かい一日でした。
GWも明日を残すだけとなり、コロナで引きこもっていましたがちょっと出かけてきました。
十和田市の三本木開拓といえば、新渡戸傳が4年の歳月をかけて完成させた稲生川が有名ですが、その長男である新渡戸十次郎が2本目の稲生川の掘削を計画し、計画途中で頓挫したのが「幻の穴堰」です。
コロナ対策で、予約のみということで貸し切りで見学してきました。
幻の穴堰(参照):https://www.city.towada.lg.jp/kanko/spot/zeki.html
まずは管理棟で穴堰の背景の説明を受け、
こちらは、当時使用された工具のレプリカです。
当時の製法と同じ刀鍛冶による鍛造なので、非常に重量があり、現在の鶴嘴がひ弱に見えるほどがっちりした工具でした。
穴堰の工法は、一定間隔で横穴を掘りそこから左右に掘り進む工法で作られたそうです。
計画では3.3キロの穴堰になる予定でしたが、約950m掘り進んだところで十次郎の急逝により計画が中止されました。
見学コースはこの第六横穴から第四横穴までの約294mです。
凝灰岩の壁を掘り進んでいます。
入るとすぐに、
こちらの方がお出迎え!
全部で5種類棲息しているそうです。
ほぼ真っすぐ掘られていますが、途中微妙にカーブや傾斜がつけられています。
穴堰の地面には天井から滴る落ちる水滴が穿った穴が!
150年でこれだけ水滴が穿ちました。
天井にはカマドウマの大群が!
壁にはのみ跡がたくさん残っています。
手掘りで掘ったずりはもっこで担いで横穴から外に運び出していたそうです。
途中穴堰がほぼ直角に曲がる場所が、
凝灰岩層の地層がここで火山礫層に突き当たり、掘り進めると脆いために崩落の危険があったために火山礫層を迂回したために曲がって掘られたそうです。
途中天井から鉄鉱石が露出していました。
壁を観察すると水平層の上にやや傾斜した地層が重なり、断層も走っていました。
見学出来るのはここまで!
天井にはたくさんぶら下がっていました。
なかなか顔を見せてくれませんでしたが、ようやくちらっと顔を出しました。
第四横穴のすぐ下には奥入瀬川が流れています。
奥入瀬川とこの穴堰の間に稲生川が流れています。
第四横穴横に穴堰の説明看板が立っています。
三本木開拓工事の記念碑が管理棟から100m程下流の道沿いにあります。
記念碑の横を流れる稲生川です。
新渡戸一家が三本木開拓を行うきっかけになったといわれる飢饉の供養碑が道路沿いの農家の敷地に建っています。
市や県の史跡に認定されていないため、調査がなかなか進展しないと管理人の方が嘆いていました。
森○さん、崖や段差がたくさんありますよ!
ぜひ一度取材に来て下さい!!