お客様と一緒に石の階段を降りて…下のお庭に出ました。 広いけれど~見るものは何も有りません。 植木の一本も無いのです。 「井戸がこの辺り、」 と言われた場所は建物の中程で裏の道より4m位入った場所でした。 早速ユンボを持ち込んで、掘削を始めます。 遊び人の植木屋サンも一緒。 ユンボを扱う人が2人居て…掘り始めたら、…眉目秀麗、色白で穏やかそうな青年が出て来ました。 「息子さんかな?」 と植木屋サン、 「息子さんが居たんだ…」と主人が言います。 「息子さんですか?」、と問い掛けるのに返事も無く…。 暫くユンボの動きを眺めて居て、裏口から出て行きました。 「喋れないのかな?」 「耳が聞こえないのかな?」、なんて話してましたが?…いくら掘っても井戸が有りません。 3時頃現れた御主人に井戸が見当たらないことを告げました。 「そんな筈は無い」 と言って、あちらこちらと言われます。 「記憶が曖昧になってしまったから、見つかる迄捜して…」って、こんなに広い所、井戸捜しに何日も掛かってしまいます。 「息子さんがいらしたのですね」、と言いましたら、「ああ…あれは頭がおかしいんだ」って、(何?)