高校国語部会で「教師のための明快はなしことば講座」というテーマで講演を頼まれたことがあります。去年の5月のこと。それで、<~NLP理論とNHK日本語センターの「話しことば」「朗読」理論に学ぶ~>を副題に、それまでの自分の考えをまとめてみました。


 以下は、そのときのレジュメです。ミクシイでは、2006年05月17日の日記で公開しています。



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 教師のための明快はなしことば講座


  ~NLP理論とNHK日本語センターの「話しことば」「朗読」理論に学ぶ~


  九州大谷短期大学 助教授  穴見嘉秀


   日時:2006.5.17
   於:福岡県青少年科学館
   主催:福岡県筑後地区高等学校国語部会


1 はじめに

2 こころ

(1)表象システム(知覚フィルター)
(2)人間の特性
(3)ラポールの必要性

3 からだ

(1)キャリブレーション
(2)アイ・アクセシング・キュー
(3)ペーシング
(4)インパクト・ポジション

4 ことば

(1)はなしことばの特徴
(2)「どう」話すか
(3)「話す」と「読む」
(4)日本語の特徴を朗読にいかす
 音声面:意味のまとまり・意味どおりのイントネーション
 文法面:係りうけ
(5)NHK日本語センターの朗読テクニック10
 
5 おわりに

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1 はじめに


(1)近頃ぶつかっている私自身の指導のカベ


・三業・・・「身・口・意のはたらき。身と口と意のなす行為。身に行うことと、口に言うことと、心に思うこと。この三つで一切の生活活動が尽くされる」   (『佛教語大辞典』中村元著・東京書籍より)

・「ことば」の指導だけではダメ
・「身口意」からだとことばとこころの三面から考えていく必要がある
 
(2)「NLP」とは


・Neuro-Linguistic Programming (神経言語プログラミング)
   
Neuro(神経):人間の行動の基本は、5つの感覚(視覚、聴覚、身体感覚、嗅覚、味覚)を通して情報を受け取り、そして処理するプロセスからなるが、そのプロセスを司るのが神経である。
Linguistic(言語):人間は、神経プロセスを経て得られた情報をコード化し、意味を与えて思考や行動を整理し、他の人と通じ合うために言語を用いる。
Programming(プログラミング):プログラミングとは、特定の望ましい目標と成果を達成するために、人間は自由に思考や行動を組織立てることができることを意味する(高橋慶治氏の説明による)

 ・人間の脳の使用説明書
 ・優秀性の研究


(3)「NHK放送研修センター」


・NHK80年に及ぶ「ことばの映像」の蓄積を社会還元するために発足した(財)NHK放送研修センターの中に設けられたアナウンサー部局。


    http://www.nhk-cti.jp/


2 こころ


(1)表象システム(知覚フィルター)・・・情報収集3パターン


・視覚 Visual ビジュアル タイプ
・聴覚 Auditory オーディトリー タイプ
・触覚 Kinesthetic キネスティック タイプ(Kinos キノス)


 (例)映画を見た後の記憶の仕方
a 「いやあ、あの激しいアクションシーンはすごかったなあ」
b 「ヒロインのあのセリフ、いい表現だったなあ、忘れられないよ」
c 「あのシーンを思い出すとジーンときてしまうんだ」


  a  イメージする 絵にする 描いてみる 大きくする 明確化する、明らかにする 目立つ クリアーする 見つめる 注目する 暴露する 場面 焦点を合わせる 視点 明るい・暗い 恣意策する 望ましい 遠い・近い 想像する 図示する 見通す 下見する 調べる かすんでいる


  b 言う 聞く・聴く 騒々しい 討論する 告げる うるさい ひそひそ 批判する 澄んだ声 響きわたる 鈍い リズム たずねる 静か 共鳴する 不協和音 沈黙する やかましい 批評する 単調 怒鳴る 鈍い アクセント


  c ふわふわした すべすべ さらさら でこぼこ 目立つ カチカチ・ヤワラカイ 手応え ゴツゴツ ぬるぬる もこもこした ツルツル ふかふか 望ましい グチャグチャ フニャフニャ 重い・軽い 把握する ギザギザ ザラザラ 腑に落ちる


 (2)人間の特性


①人は好意をもっている人からの要請を受けると、それに積極的に応えようとする。(=チャルディーニの法則)
  ①’人は、嫌な人の言うことを聞かない
②人は事実ではなく言葉に反応する
③人は往々にして不合理なものの見方、考え方をする
④人は往々にして否定的に物事を考える
⑤人はその人の外見・態度で判断する(メラビアンの法則)
⑥人は知らない人には攻撃的、批判的、冷淡に対応する(=ザイアンスの法則)
⑦人は会えば会うほど好意をもつ(=ザイアンスの法則)
⑧人は相手の人間的側面を知ったときに好意をもつ(=ザイアンスの法則)
⑨人は、無視されると傷つく、バカにされると傷つく、嫌われると傷つく
⑩コミュニケーションは出会いの最初の四分間で決まる(ズーニン)


(3)ラポールの必要性


 (ラポール:信頼関係)

  ・相手の心に橋をかけ、信頼関係をつくる
  ・相手のダンスを踊る
  ・信頼関係の樹立=影響を受けてもよいという無意識の了解


 (その2につづく)


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