三 読書への「反アニマシオン」


 「読書へのアニマシオン」とは何かを考えていく上で、「アニマシオンでない」ものを考察していくという方法もある。
 スペインの研究でも「反アニマシオン」ということで、以下の五つをあげている。


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│① 本をテレビと対立させること │
│② 学習のために読むこと │
│③ 本を、遊びと対立するような何か「堅│
│苦しいもの」とみなすこと │
│④ 子どもには読書を強要しつつも、自│
│分は模範的な行動をとっていないこと │
│⑤ アニマシオンの活動を本に関する文│
│化行事にしてしまうこと │
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 これら①から⑤のような意識では、子ども達は読書からより遠ざかるであろう。


四 遊び
 
 本稿のもうひとつのキーワード「遊び」を考える上で、とりあげておかねばならない本がある。『ホモ・ルーデンス』(ホイジンカ著・高橋英夫訳・中公文庫)である。
 二〇〇一年秋、私が受講した「読書へのアニマシオンセミナー」での研修中、モンセラ氏は、右の本を紹介された。「読書へのアニマシオン」は、「遊び」なんですよ、そして、「遊び」の意味を考えるために、ぜひ、この本を読んでほしい、と。人間は学名「ホモ・サピエンス」というが、ホイジンガは、人間の本質を「遊ぶ」こととし、「ホモ・ルーデンス」すなわち遊ぶ人と名づけている。
 さて、この本の中で、ホイジンガは遊びの本質を三つあげているが、私なりにまとめると以下の通りになる。


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│ 一 「すべての遊びは、まず第一に、何│
│にもまして一つの自由な行動である。命│
│令されてする遊び、そんなものはもう遊│
│びではない」(遊びの「自発性」) │
│二 「遊びは『日常の』あるいは『本来│
│の』生ではない。」(遊びの「非日常性」)│
│三 「完結性と限定性が遊びの第三の特│
│徴を形づくる・それに定められた時間、│
│空間の限定内で『行わ』れて、その中で│
│終わる」(遊びの「完結性・限定性」)│
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 「遊び」の要素があるといっても、自発性、非日常性、完結性・限定性がどのように考慮されているか、留意する必要がある。


(文責:穴見嘉秀(あなみ よしひで)@九州大谷短期大学表現学科情報司書フィールド助教授  a73@nifty.com )