http://www.gakuji.co.jp/book/05277-8-2006.html
『月刊授業づくりネットワーク 2006年8月号』は
特集:「遊び」の要素が授業の壁をやぶる!
でした。こういうかたがたが書かれています。
「遊び」の要素が授業の壁をやぶる!/上條晴夫
社会科の授業の中に「遊び」の要素のある授業はこれだ!/有田和正
ハンズオン・マスに生きる「遊び」の要素のある授業はこれだ!/坪田耕三
理科の授業の中に「遊び」の要素のある授業はこれだ!/倉賀野志郎
アニマシオンに活用される「遊び」の要素のある授業はこれだ!/穴見嘉秀
日本語教育で行われる「遊び」の要素のある授業はこれだ!/鈴木真理子
私も書かせていただきました(^_^)/
アニマシオンに活用される「遊び」の要素のある授業はこれだ!
穴見嘉秀 (九州大谷短期大学)
一 アニマシオン
「アニマシオン」というのは、スペイン語で「命を吹き込むこと」を意味する。
「アニマ(命・魂・元気)」という名詞が動詞化され「アニマール(命を吹き込む・元気づける)」になり、その動詞がさらに名詞化され「アニマシオン(命を吹き込むこと・元気づけ)」になる。
この「アニマシオン」は、二〇〇〇年あたりから、とりわけ「国語教育」の分野で、今までになかった読書指導法として、日本でも注目されてきている。当誌でも、過去数回特集が組まれているほどだ。
現在、アニマシオンの実践をする際に基本になるのが、柏書房『読書へのアニマシオン 75の作戦』(モンセラ・サルト著)であろう。
二 読書へのアニマシオン
「読書へのアニマシオン」とは何か。
「読書へのアニマシオン」は、スペイン語で「アニマシオン・ア・ラ・レクツーラ」という。実は、スペインで「アニマシオン・ア・ラ・レクツーラ」と題した本は、モンセラ・サルト氏のもののみではない。私の調査でも十数種類の本が出版されている。
ここでは、カスティーリャーラ・マンチャ大学サンチアゴ・ユベルト・ヒメネス教授の「読書へのアニマシオン」の定義をあげたい。氏はいう。
┌──────────────────┐
│ アニマシオンとは遊戯的そして創造的な│
│性質を帯びた作戦を用いた意図的な活動│
│であり、本や読書に関する個人的及び集│
│団の姿勢を向上しようとするものである│
└──────────────────┘
この定義だと、モンセラ氏の「読書へのアニマシオン」を含め、その他のアニマシオンでもあてはまる。
日本で翻訳されているモンセラ氏の本では、「作戦」として七十五のものが紹介されているが、他に百十四の作戦がある本も、十七の作戦にまとめている本もあるのである。
では、それらの作戦とモンセラ氏の作戦とどこが違うのか。それは、モンセラ氏たちは「子どもたちに読む力をつけたい」という願いがあり、「子どもに読む力を引き出す」「読まない子が読むようにする」ことを目的にしていることである。読む力を引き出すということで、日本に入ってきた時、国語教育に関わる人たちが、すぐに自分の教室で活用できると思った。しかし、本質がわからないまま、教室でアニマシオンをしても、全く似て非なるものを実践してしまうことになる。
その本質のひとつが、今回のキーワードである「遊び」なのである。
(文責:穴見嘉秀(あなみ よしひで)@九州大谷短期大学表現学科情報司書フィールド助教授 a73@nifty.com )