「アニマシオン」ではないですが、ちょっと気になっていることばがあります。
それは、「エクスプリカシオン」ということばで、1995年に以下のようなメールをニフティサーブというパソコン
通信で書いたことがあります。この当時からピグマリオンというハンドルネーム(ニックネーム)を使っていました。
なお、原文の半角カタカナを全角カタカナに改めています。
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【 【 〓和室〓 】日本語・国文学・国語教育など 】
01398/01500 VYB04462 ピグマリオン 【100冊】エクスプリカシオン
( 2) 95/08/28 18:41 00783へのコメント コメント数:1
ピグマリオンです。
【書名】 文章の解釈 本文分析の方法
【著者名】 平川祐弘・亀井俊介・小堀桂一郎 (編)
【出版社名】 東京大学出版会
【ISBN】 3090-80034-5149
【定価】 2400円 (今はもう少し高いかも。消費税導入前の価格です)
【初版年月】 1977年11月25日
【どんな人に読んでもらいたいですか?】
ことばの教育関係者。
【どんなところがお薦めですか?】
エクスプリカシオンの実例を集めた本です。エクスプリカシオンとは「テキストを正確に読み、著者の言おうとしている内容を過不足ない言葉で説明する、という訓練」(前掲書iページ)だそうです。フランスの国語教育では、この方法が周知徹底されているそうですね。「エクスプリカシオン・ド・テクストという原典腑分けの法」については、ある有名な小説の逸話があるそうです。
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女主人公は大して教育は受けていないが気立てがよくて賢い一人ぐらしの少女である。恋人からの便りを待っている。それがやっと着いた。何となく気を持たせる様な、一応はやさしい文面なのである。ところが待てど暮らせど第二信が来ない。少女は或る夜眠れぬままに恋人の手紙を読み返してみる。
その時ふと、女学生時代に国語の授業で「文章の読み方」(エクスプリカシオン・ド・テキスト!)という時間があったことを思い出す。学校時代の思い出がよみがえり、記憶をたどりながら、授業で教えられた通りの手続きに則つてその手紙の文面を分析しはじめる。すると意外にもその手紙の本来の意図は悉くその一見優しそうな表面の字句の文意をうら切るものに読めてくるのである。いつかまたそのうちに会おう、という文面は実は、もう会う機会は二度とあるまい、という底意の婉曲な表現にすぎない、とまで読みかえられることに気がつく。利口なその少女はその夜さっぱりとこの恋を諦めることにする。そして彼女は翌日新しい生活に向かって出発する。(前掲書・367ペ゜)
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大学時代に読んで、その「エクスプリカシオン・ド・テクスト」に興味を持ちました。しかし、この本を読んでも、いまいち、腑分けのテクニックがつかめたとはいいがたい。フランスの国語教育に詳しい方います?
P.S.「ピグマリオン流エクスプリカシオン・ド・テクスト・マニュアル」は、教材交換希望の方、送りますので、もうちょっと待ってね。
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01439/01500 VYB04462 ピグマリオン RE:【100冊】エクスプリカシオン
( 2) 95/08/30 17:27 01421へのコメント
SSS さん、こんにちは。コメントどうも。
くだんの本には、例の小説(作者:ヴレリー・ラルボー)にあらすじの後に、
大学に通って勉強したわけでもない、この素朴なつましい一人の町娘に、この様な人生の知恵を授けてやることができたフランスの中学校の国語教育とは何とも興味深いものである。この様に、中学・高校の段階で教授できる「文章解釈の法」を教科書に於ける脚註・後註という形で我々にもわかりやすく図示してみせてくれているのが、かの「クラッシック・ラルース」という薄い小冊子の古典叢書のメトードだといってよいであろう。
(『文章の解釈』東京大学出版会・367ページ)
とあります。また、古典的な教科書として、
1 Gustave Rudler: L'Epxplication Ffancaise - principes et Applications.
( Paris,Armand Colin,1902)
2 Helmut Hatzfeld: Ination a l'explication de textes fracais.
( Munchen,Max Hueber,1957)
をあげてます。フランス語できないもんで・・・、邦訳ないでしょうかねえ。
> レトッリクなどもフランス人は凝っています。
みすず書房からロラン・バルトの『旧修辞学 便覧』がでてましたっけ。
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腑分けのテクニック、言語技術教育、メディア・リテラシーとも関係してくるかな。
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(文責:穴見嘉秀(あなみ よしひで)@九州大谷短期大学表現学科情報司書フィールド助教授 a73@nifty.com )