アニマMLと朝の読書・読書教育MLに載せますね。「教育」ということばを自己流に解釈し、とんちんかんなことを言っているかたがいますので、「朝の読書」に関心のあるかたもぜひ、読んでほしいところです。


 モンセラさんは、「教育」を「教授法」と区別します。モンセラさんのいう「教育 educacion」は、日本でいう「教育」とはどうも違う。

日本でいう「教育」は、モンセラさんの中では「教授法」に近いと思ったほうが間違いないと思います。序説や日本での講演記録でも、よく読めばわかってもらえるし、私もスペインでのモンセラさんの講義をふまえていっています。


 まだ、きちんと整理できていないのですが、東京でのモンセラさんの講演での文言を整理すると、こんな感じでしょうか。


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「教授」


・教え導くこと
・教え導く技術
・義務的
・教授という重圧のために、本を読み始めた大勢の子供たちの、芽生えたばかりの読書の芽を切り落としている
・学校での読書は全て、言語技術を学ぶためのもの
・本を読んだら、作文を書いてくるよう宿題を出したり
・テクストについて分析と批評をするよう、教え導いたり。
・義務的な読書
・限られた時間に、教室で物語や小説を読ませるもの。
・子供が読書を拒絶する原因となっている
・教授するとは、子供の知性に働きかけること
・客観的で、子供の心にしみこんでいくかどうかを問わない


「教育」


・力を引き出すこと
・知性に加えて、子供の自主性にも働きかけること
・主観的
・子供自身に大きな影響を及ぼす。
・子供の力を引き出すとは、子供が知らなかった何かを学ばせることではない、今まで存在していなかった人間を、存在させること


「教授と教育(力を引き出すこと)の関連」


・まず読み方を教授する、すなわち教え導いたあとで、読む力を引き出して仕上げをすると、子供の心にしみこんでいくので、子供は自主性を発揮し、自分自身に到達する。すると子供は、本を理解し、愛し、楽しむことのできる、奥深い読み手になれる。

・読書へのアニマシオンが求めているのは、教授という条件づけのない、自由な読書を身につけるよう、子供の力を引き出すこと


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2003年6月17日 アニマシオンメーリングリストで発言した内容を再構成しました。
(文責:穴見嘉秀(あなみ よしひで)@九州大谷短期大学表現学科情報司書フィールド助教授  a73@nifty.com