3月に入ったと思ったらもう1週間が経とうとしています。
早い!



今年は忍び宜しく、二月堂の扉に張り付くことはしなくても良いはず。

コロナ以来久しぶりに内陣や、女性にも局でのお詣りが許されています。


折見て修二会(お水取り)のお松明と局からのお祈りをして来ようと思ってます。


その前に糊こぼしの和菓子を買って来よう、と思い立ちました。



糊こぼしとは、二月堂前開山堂に咲く椿の名前です。

こちらをデザイン化した和紙で作った造花を、修二会に供えるのが伝統ですが、それを模したこの季節だけ奈良市内の和菓子屋さんで造られるものも、そう呼ばれます。

期間限定のお菓子です。


糊こぼし(園芸品種画像)

さて、どちらのお店のお品をいただこうか、と考えたのですが何分わたくしは左党にて。
伝統的なお品は(?)は幾分重く感じます。

やはり今年は、樫舎さんでお願いしよう。
(樫舎さんが伝統的でない、と申し上げているわけではありません。正統派の和菓子をお作りになっています。
何と申しましょうか、甘味が軽くて優しいのです)
 


前日に予約を入れて、朝から受け取りに参りました。
生憎の雨にて、タクシーを奮発。
開店直後の出来立てを、ご用意いただきました。

実は一度検証してみたかったのです。
出かける前にお持たせを取りに行く段取り。

朝九時開店ということは予約してラッピングまで指定しておけば、例えば東京でも近鉄特急を乗り継いで遅くとも12時30分には着ける。
ちょいとアクシデントもありましたが、こちらの対応次第で回避できそう。

お持たせとしてはアリです。

さて樫舎さん。

奈良町にある素朴な町屋。


かつてお松明として、練行衆の登壇の足元を照らした竹。
プラスティックが一切みあたらないウインドウ。
お、糊こぼしの造花がさり気なく飾られていますね。
こちらの「上院の椿」はいわゆる奈良の和菓子の「糊こぼし」とは違うのですが、良弁椿であるリアルな「糊こぼし」の形状をそのまま表現されています。


今日は友引なので、とのんびり構えてましたが大口の祝い事があるらしく、お店は皆様てんてこ舞いのご様子でした。
それでも、丁寧にお気遣いいただいて無事出発。

大阪は船場へ向かいます。
お忙しいなか、ありがとうございました。 

奈良県民が、よその地の方に和菓子を差し上げるって中々勇気いるのですが、樫舎さんは別格。
うふふのふ。