2014年ごろゴー宣ネット道場と適菜収の間で行き違いのようなものが起こっていた。

そのときのリンクは今も残っているのかなと気になり、グーグル検索してみたところリンクが複数ヒットした。

 

2014.02.15 脱原発に対案がないという思考停止 (yoshinori-kobayashi.com) ※ゴー宣ネット道場でも同じ内容の文章が掲載

2014.02.15 小林よしのりさんって、こんな人だったっけ?

2014.02.20 駄々っ子哲学坊や、適菜収こそ完全B層!! | ゴー宣DOJO

2014.02.21 適菜収がニセモノ哲学者である理由 | ゴー宣DOJO

2014.02.21 中学受験不合格レベルのエセ哲学者・適菜収! | ゴー宣DOJO

 

検索結果の詳細は本記事の末尾に「適菜収とゴー宣ネット道場に関するリンク集」としてまとめた。

 

この5つのリンクを読んで分かったことがある。

小林よしのりやトッキー(時浦兼)は「たしかに脱原発を唱えたときに、対案を示さないのは無責任以外のなにものでもない」を「たしかに原発反対派が脱原発を唱えているときに対案を示していないのは無責任以外のなにものでもない」と読んでしまっているのだ。

 

これは当時、産経新聞が原発に肯定的だったことが影響している。

2014年2月15日に小林が「脱原発に対案がないという思考停止」という記事を投稿したのは、適菜収が産経新聞に<すぐに「対案を示せ」と言う人がいる。「解決策を示さないのは無責任」というわけだ。たしかに脱原発を唱えたときに、対案を示さないのは無責任以外のなにものでもない。しかし、対案や解決策を示すことが無責任になるケースもある。>から始まる記事を寄稿したことに由来する。

 

小林やトッキーは「産経新聞は原発に肯定的であり、それに寄稿している適菜収も原発に肯定的なのだろう」という先入観を持っていたのではないだろうか。

だが、この先入観は誤っており、適菜は2012年の段階で「私は原発推進派でも反対派でもありません」と述べている。

つまり「たしかに脱原発を唱えたときに、対案を示さないのは無責任以外のなにものでもない」は「たしかに或る人が脱原発を唱えたときに、その人が対案を示さないのは無責任以外のなにものでもない」という意味であり、「たしかに原発反対派が脱原発を唱えているときに対案を示していないのは無責任以外のなにものでもない」という意味ではない。

 

なお、トッキーは適菜本人から誤解を指摘された後「駄々っ子哲学坊や、適菜収こそ完全B層!!」や「適菜収がニセモノ哲学者である理由」や「中学受験不合格レベルのエセ哲学者・適菜収!」という記事を投稿した。

 

駄々っ子哲学坊や、適菜収こそ完全B層!!」によると、「自分が書いてないことについて捏造したり誤読したりするのは辞めていただきたい」という至極当然のことを訴えている適菜は駄々っ子哲学者であるらしい。

 

適菜収がニセモノ哲学者である理由」には<適菜は、自分の立場について「脱原発派でも原発推進派でもありません」といっており、安倍晋三も山本太郎も批判しているそうです。つまり、自分の立場を一切明らかにしてもいないくせに、勝手に自分を高みに登らせて、全ての人を批判して、悦に入っているだけなのです。要するに、「何も言っていないオレ様が一番エライ!」と主張してるのです。一番卑怯な態度です。ゴー宣的には、こういうのを「高見猿」と呼んでいます。>という文章もあった。

だが、この文章は事実と異なっている。

 

例えば、適菜は選挙制度に関して「中選挙区に戻すべき」と公言し、労働制度に関して「労働者派遣法の規制は強化すべき」と公言している。適菜は古典などに肯定的な立場をとる一方で、首相公選制や道州制などに否定的な立場をとっている。

 

『日本をダメにしたB層の研究』に「原発もTPPもプラスの側面とマイナスの側面を持つ。また、議論の大半は専門的知識が要求される領域です。私のような原発問題やTPP問題の素人に質問しても意味はありません」とあるように、適菜は「原発は専門性の高い事柄」と考えている。

つまり適菜は「専門性の高い事柄の是非を軽々しく語るのは良くない」と考えているから「私は原発推進派でも反対派でもない」と述べているのであって、「勝手に自分を高みに登らせて、全ての人を批判して、悦に入っている」のではない。

 

ちなみに<一番卑怯な態度です。ゴー宣的には、こういうのを「高見猿」と呼んでいます。>という箇所は、小林らの或る思想に基づいている。

小林らは「戦後民主主義は価値相対主義であり、『いろんな意見があっていいよね』という考えは自己欺瞞である」という思想を有しており、「自身らが重要だと考えたトピックに対して賛否を表明しない人」を嫌悪する傾向にある。

脱原発派でも原発推進派でもない適菜とは違って、小林らは<いまだに原発を続けたいと言う者たちには、「破防法」を適用して、集会・結社の自由を奪うべきである>と述べているほど急進的な脱原発派だった。

 

この世界には「人それぞれ」で済ましてよい事柄もあれば、「人それぞれ」で済ましてはならない事柄もある。

ただし、一般論として、人は或る事柄について詳しく知っているほど、その事柄について正確に判断できる。

或るトピックに詳しくない者が「自分はそのトピックについて詳しくないので、それに対する判断は保留する」という態度をとるのは卑怯であるどころか、視野狭窄に陥ったり的外れな意見を持ったりするのを防ぐうえで非常に重要なことである。

 

自然科学に詳しくないと、疑似科学に染まるリスクが高まる。

歴史学に詳しくないと、史実に基づかない陰謀論を真に受けるリスクが高まる。

自分が詳しくない事柄に対して判断したり賛否を表明したりするのは「誤りを犯すリスク」が高く、基本的にはしないほうが良いのだ。

 

 

中学受験不合格レベルのエセ哲学者・適菜収!」に国語の問題文が載っている。この問題を作成したのはゴー宣ネット道場の読者(hiroponn)である。

 

 

これ、テストに出すとしたら
こんな感じでしょうか?
 
「脱原発を唱えたときに、
対案を示さないのは無責任以外のなにものでもない。
しかし、対案や解決策を示すことが無責任になるケースもある。
その代表が哲学だ。」
 
この文章から読み取れる筆者の考えは下記のうちどちらか。
 
A:脱原発を唱えることは、
対案や解決策を示さないので
無責任になるケースのひとつである
 
B:脱原発を唱えて対案を示す人もいるし、
対案を示さない無責任な人もいる
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
これを「B」と答えるようじゃ、
中学受験も通らないでしょうね。
 
中学受験レベルの国語力もない
自称哲学者、それが適菜収!!

 

 

しかし、これは選択肢問題として成り立っていないように思う。

この問題文は選択肢が2つしかないが、Aは「筆者(適菜)はそんなこと全く述べていないという選択肢」だし、Bも「筆者(適菜)は実際にはそう考えているが、出題者(hiroponn)が抜粋した箇所だけから直接的に読み取ることは出来ないという選択肢」である。つまり、AもBも正解選択肢として相応しくないという状況になっている。

 

正確には以下のようにすべきだろう。

 

「脱原発を唱えたときに、
対案を示さないのは無責任以外のなにものでもない。
しかし、対案や解決策を示すことが無責任になるケースもある。
その代表が哲学だ。」
 
この文章から読み取れる筆者の考えは下記のうちどちらか。
 
A:脱原発を唱えることは、
対案や解決策を示さないので
無責任になるケースのひとつである
 
B:対案を示さずに脱原発を唱えるのは無責任だが、

哲学などのように対案や解決策を示すことが

無責任になるケースも存在する

 

 

なお、「適菜収とゴー宣ネット道場に関するリンク集」を読めば分かるように、ゴー宣ネット道場の執筆者は、どのようなときも適菜に否定的という訳ではない。

寧ろ記事によっては適菜に賛同しているものも見られる。

それだけに、2014年ごろゴー宣ネット道場と適菜の間で発生していた誤解は凄く残念なことだったように思う。

 

 

 

 

 

※適菜収とゴー宣ネット道場に関するリンク集

2012.06.12 石原都知事にハシゴ外された「B層」ネトウヨ | ゴー宣DOJO

2013.11.15 バカを嗤うドバカ、自称哲学者の適菜収こそB層だ! | ゴー宣DOJO

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2014.03.28 籾井を批判した適菜氏は正しい | ゴー宣DOJO

2015.05.20 東京では大阪都構想の分析をメディアが伝えなかった | ゴー宣DOJO

2015.06.26 安倍首相は国のためには死ねない | ゴー宣DOJO

2016.03.01 新潮45の適菜収の主張に同感する | ゴー宣DOJO

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